命を感じる療育の時間「犬とのふれあい」が子どもたちを笑顔に

なごみの看板犬「こはくちゃん」



「犬とのふれあい」とは?

犬とのふれあいとは、子どもたちが犬と楽しみながら触れ合うことで、気持ちが安定したり生活の質が向上することを目的とした活動です。

なごみの犬とのふれあい活動では、最初にこはくと同じサイズのぬいぐるみを使って、子どもたちに触れ方の練習をしてもらいます。

「上から触らない」「しっぽを握らない」「大きな声を出さない」など、安心して触れ合うためのルールを確認してから、本物のこはくと触れ合ってもらいます。

触れ合うときは1対1、もしくは2対1くらいの少人数で、無理のない距離感から始めます。「ここが心臓だよ、どくどくしてるよね。私たちと一緒で、生きてるんだよ」と声をかけると、子どもたちは「ほんとだ…」と夢中になって撫でてくれます。

子どもたちには「命のあたたかさ」を感じてほしいと思っています。

始まったきっかけ「こはくのやさしさを、なごみの子どもたちにも届けたい」


こはくがうちにやってきたのは、約4年前。もともとはなごみ代表の家族の一員として迎えた子でしたが、とても人懐っこく、地域の子どもたちと自然にふれ合う様子を見て、「この子のやさしさをなごみの子どもたちにも届けたい」と思うようになりました。

そのために、こはくは1年間、専門家の指導の下で訓練を受けました。


犬が子どもたちと触れ合うためには、実は厳しい条件があります。たとえば、絶対にかまないことや、吠えないことがあげられます。

たとえ口を開けただけでも、万が一子どもの手に触れてしまうと切れてしまうリスクがあるため、子どもたちと関わる時は口を開かないように徹底的にトレーニングします。

また、子どもの突発的な行動に興奮しない練習も大切です。

子どもは突然大きな声を出したり、しっぽをつかんだりすることがあります。
そうした行動にも動じないよう、トレーニングとして実際にシミュレーションを重ねてきました。

そうした準備と信頼の積み重ねがあるからこそ、今、こはくは子どもたちの前に立ち、子どもたちが安心して寄り添う存在になっているのです。

子どもたちの変化と家庭での反応


活動を通して、「犬が怖い」と言っていた子が徐々に撫でられるようになったり、ADHD傾向のあるお子さんが落ち着いて過ごせるようになるなど、たくさんの変化が見られました。

最初はこはくを見ただけで怖がっていた子が、回数を重ねるごとにどんどん慣れてきて、最終的には撫でられるようになったり、「抱っこしたい」と言ってくれるようになったり。そんな変化を日々目の当たりにしています。

印象的だったのは、普段あまり表情を顔に出さない、なかなか周囲と関わろうとしない子が、こはくのことをぎゅーっと抱きしめて離れなかったことです。こはくは、言葉にしづらい「甘えたい」「安心したい」という気持ちを引き出してくれる存在なんだと思います。

保護者の方からも「家でこはくのことをたくさん話してくれるようになった」「普段は自分からあまり喋らないのに、感想を教えてくれた」などの嬉しい声をいただいています。

犬は、子どもたちに無条件で寄り添い、まるごと受け入れてくれる存在なのです。

犬とのふれあい発達支援としての効果

真正面からじっと見つめると、こはくも緊張しちゃうんだよ

犬は、子どもの行動にダイレクトに反応してくれます。優しく撫でればしっぽを振るし、急に近づくとびっくりして少し引きます。

真正面から見つめると緊張して鼻をなめます。そういったやりとりの中で、子どもたちは「こはくとどう関わればいいか」を自然と学んでいくんです。

これは、人との関わりの第一歩。犬とのふれあいは、社会性や感情コントロールの土台にもなる療育だと思っています。

犬とのふれあいスタッフの取り組み

 ただ犬と触れ合うだけではなく、「今、しっぽを振ってるね」「耳がぴくって動いたね、音に気づいたんだよ」など、犬の反応や感情を通訳して、子どもに伝えるようにしています。

私たちは、犬の気持ちを“通訳”するような関わりをしています。

現在なごみのスタッフは、、愛玩動物飼養管理士の資格取得に向けて勉強しています。

犬の行動や心理をしっかり理解することで、子どもたちとの橋渡しがよりうまくなると信じていますただ触れ合うだけでなく、犬の気持ちや反応を子どもたちに丁寧に伝えることを大切にしています。

犬とのふれあいにご興味がある方へ


これを読んでいる保護者の中には、「うちの子、犬が苦手だから…」と心配される方もいらっしゃるかもしれません。ですが、泣いてしまうほど犬が苦手だった子も、少しずつ慣れて、最終的には撫でたり抱きしめたりできるようになった例もたくさんあります。

子どもの「やってみよう」という気持ちを、こはくがしっかりと受け止めてくれる。その喜びを、ぜひ一度体験していただきたいです。

また、今は小学生〜高校生が対象ですが、今後は未就学児にも広げていきたいと考えています。公園でのお散歩も大人気の企画なので、今後も続けていきたいです。

「こわい」を「やってみたい」に変える。そんな瞬間を一緒に見ませんか?

実は、こはくに続く存在として、現在2歳のパピヨン「やよいちゃん」がトレーニング中です。

嬉しいことがあると、あたりをぐるぐる回ってしまう元気いっぱいな女の子ですが、こはくと学びながら成長中。デビューは未定です。

最後に

こどもデイサービスセンター なごみでは、「犬とのふれあい」をはじめ、「花育」「食育」「感覚統合」など、五感と心を育む療育を行っています。

発達に不安を抱えるお子さんや保護者の方々にとって、「ここなら大丈夫」「安心して通える」と思っていただけるよう、私たちは日々、子どもたちと真剣に向き合っています。

「我が子にも、こはくちゃんと会わせてみたい」
そう思ってくださった方は、ぜひ一度、見学や体験にお越しください。スタッフ一同、心からお待ちしています。

なごみの療育の様子はこちらからご覧になれます。

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