現場のプロが教える!発達特性・発達障害のお子さまへの接し方を7つのポイントで紹介します

「何度言っても伝わらない!」「どうしたら言うことを聞いてくれるの?」
そんなお悩みのある親御さまへ向けて

札幌市清田区里塚にある放課後等デイサービス「こどもデイサービスセンター なごみ」が実際に現場で使っている伝え方のポイントを解説していきます。

発達障がいのあるお子さまには、障がいの特性に合った「接し方・伝え方」にポイントがあります。
この記事を参考に少しでも悩みが解決できれば幸いです。

接し方のポイント①「指示はひとつずつ簡潔に」

してほしいことが複数あるとき
複数の事を同時に伝えると、最初の言葉を聞き逃してしまうことがあります。
「宿題をした後に、お風呂にはいってね。」と伝えると、最初の言葉を聞き逃してしまい、すぐお風呂に入ろうとしてしまうことがあります。
「まずは、宿題をしよう!」と指示は1つずつ行ってください。

接し方のポイント②「注意をひいてから、具体的に」

おもちゃを片づけをしてほしいとき
後ろから「部屋をちゃんと片付けてね!」と伝えたが、動いてくれずイライラしてしまった!という経験はないでしょうか?

親御さまの言葉に、お子さまが、気づくことができていない場合があります。
お子さまが違うことに集中している時は、正面に行き、「これから伝えるね!」と注意を引いてから「この箱に、床に落ちているおもちゃを片づけてね!」と具体的に伝えることがポイントです。

接し方のポイント③「ほめることを大切に」

ほめ方のポイント

  • ストレートな言い方で伝える
    「すごいね!」「がんばったね!」など少し大げさなくらいに、ほめてみましょう!
  • その場でほめる
    「あのときのあれが良かった」とほめても、何に対してほめられているか分からないことがあります。できなかったことができたときは、その場で、すかさずほめてください。
  • ほめるハードルをさげる
    ふつうの人ができて当たり前だと思うことも、思いっきりほめてあげてください。
    「食事の時に1回も席を立たなかった。」など日常の出来事でも、積極的にほめることが大切なポイントです。

接し方のポイント④「注意したいときは、好ましい行動を具体的に伝える」

友達を叩いてしまったとき、どのように注意しますか?
「叩いたらダメでしょ!」とつい伝えたくなりませんか?

しかし、発達障がいの特性があるお子さまは、ダメと言われても、その後に、「自分が何をすればよいか。」ということが分からず、ただ叱られたという記憶だけがのこります。

ダメという言葉を具体的な行動を示す言葉に変えることが大切です。
例えば、「たたかないで、お友達に「やめて」といおうね。」と伝えると、次からは「やめてといおう。」と好ましい行動に繋がっていきます。

接し方のポイント⑤「視覚を活用しよう」

1日の予定表などを作って目立つところに貼っておくと良いでしょう!
次にすることが見て分かるようにしておけば、安心して次の行動にうつれます。

発達障がいの特性のあるお子さまにとって見通しが立たないということは、「いきなり資料がないまま、みんなの前でプレゼンしてください。」といわれるくらい大きな不安を感じるということを覚えておいてください。

接し方のポイント⑥「曖昧な言葉は使わない」

「勉強はいつやるつもり?」や「もうちょっと頑張ろう」など曖昧な言葉を使ってしまうときはありませんか?

発達障がいの特性をもつお子さまは、こういった曖昧な表現を理解することが難しい場合があります。直接的な言葉にかえ、より具体的に伝えるようにしてください

「勉強はいつやるすもり?」→「勉強を今から始めよう!」
「もうちょっと頑張ろう」→「計算問題をあと3問解こう」
など具体的な言葉で言い換えると伝わりやすいですよ。

接し方のポイント⑦「家庭では特別扱いを」

発達障がいをもつお子さまは、見通しを立てることが苦手で、いつも不安を抱えています。
親御さまが一番お子さまの得意なこと、苦手なことを知っていると思います。

読書や絵を描くなど得意なことに没頭する時間を作ってあげ、達成感を味わうことや、ほめられる経験は、お子さまがこれから人生を歩いていく上で「安心で幸せなもの」と感じられるよい経験になります。
家庭では良い意味での特別扱いをしてあげてください。

まとめ

お子さまの特性に合わせて、分かりやすい表現を用いたり、図解や絵カードなどで見本をみせたり、お子さまにとって理解しやすい方法で、伝えていくことが大切です。
また、できないことを叱るのではなく、できたことをたくさんほめてあげてください。

いつも、お子さまに寄り添い、もっとよい接し方がないのか、と調べている親御さまに心からのエールを送ります!

札幌市清田区里塚にある放課後等デイサービス「こどもディサービスセンター なごみ」では、発達に課題のある小学校1年生から18歳までの児童をお預かりし、「書道・学習サポート・食育・花育・感覚統合」などを通しお子様へのサポートをおこなっています。

不安を抱えた親御様たちの不安をわずかでも取り除ける場になるようサポートさせて頂きます。療育の体験をしていただくこともできますので、お近くの方は、お気軽にお問い合わせください。

「こどもデイサービスセンター なごみ」は親御さまを応援しています。

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【参考資料:書籍】
『イラスト図解 発達障がいの子どもの心と行動がわかる本』田中康雄/監修、西東社/刊
『発達障がいの基礎知識』宮尾 益知/監修、オーク発達サポート/取材協力、河出書房新社/刊

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