
3歳頃は、お子さまの成長が著しい時期ですが、同時に発達障がいの兆候に気づき始める時期でもあります。
そこで今回は、札幌市清田区里塚にある児童発達支援・放課後等デイサービス「こどもデイサービスセンター なごみ」が、3歳児の発達障がいについて、特徴や症状、グレーゾーン、相談先、遊び方、療育までをご紹介します。
この記事が、お子さまの発達について理解を深め、今後のサポートについて具体的なイメージを持つ手助けになれば幸いです。
年齢別の発達障がいの特徴について紹介している記事も合わせて読んでみてくださいね。
3歳児の発達障がい|特徴
3歳頃になると、幼稚園など集団生活が始まり、お子さまの行動や周囲との違いが気になる親御さんも多いのではないでしょうか。
特に、自閉スペクトラム症(ASD)における「言葉の遅れ」は、3歳頃が診断の目安の一つとなります。「ブーブー来た」「ワンワンいる」といった2語文が話せない場合は、注意が必要です。
また、「集団行動への適応」も重要なポイントです。他の子どもに興味を示さず一人で遊ぶ、集団活動に参加したがらないといった様子は、発達障がいのサインかもしれません。
注意欠如・多動性障がい(ADHD)の特徴である落ち着きのなさなどは、早期に気づくこともありますが、学習が始まる時期に分かることも多いと言われています。
発達障がいの種類について紹介している記事も、ぜひ合わせて読んでみてください。
3歳の発達障がい|症状

3歳頃に表れやすい発達障がいの症状をご紹介します。
言葉の遅れが見られ、会話が成立しにくい
3歳になっても言葉の発達がゆっくりで、会話がスムーズに進まないことがあります。伝えたい言葉が出てこなかったり、年齢相応の言葉を使えなかったりすることがあります。そのため、自分の気持ちをうまく伝えられず、周りの人に理解してもらうことが難しい場合があります。
感覚的な刺激に対して、強い拒否やこだわりをしめす
視覚、聴覚、触覚などが敏感で、強い拒否反応やこだわりを見せることがあります。例えば、突然の大きな音が苦手だったり、蛍光灯のちかちかする光が気になってしまったりすることがあります。また、靴下を脱いでしまったり、特定の服しか着たがらなかったりすることもあります。
友達との関係をうまく築けない
周りの子どもたちとスムーズに関係を築くのが難しい場合があります。言葉の発達が遅れているわけではないものの、自分の好きなことや興味のあることばかり話してしまい、相手の反応を読み取ることが苦手です。そのため、一方的なコミュニケーションになりやすく、大人や周りの子どもたちと、お互いに気持ちを通わせるような関係を築くのが難しいことがあります。
特定のものや手順にこだわりがある
駅名や車の名前などをすべて記憶していたり、一度覚えたルールを絶対に守ろうとしたりすることがあります。急な予定変更や予想外の出来事に対応できず、パニックになってしまうこともあります。また、自分のペースを大切にするため、周りの子と合わせるのが難しい場合もあります。
そのような時は、落ち着ける場所に連れて行って優しく声をかけてあげましょう。
特定のものへのこだわりは、裏を返せば「大好きなもの」への情熱です。その興味を否定せず、むしろ積極的に触れさせてあげることで、お子さまの世界を広げてあげられるかもしれません。
癇癪を起すことが多い
自分の思い通りにならないことがあると、癇癪(かんしゃく)を起こすことがあります。大きな声で泣いたり叫んだりするだけでなく、壁に頭をぶつけたり髪の毛を抜いたりするなど、自分を傷つけてしまう子もいます。
じっとしていられない
じっとしているのが苦手で、椅子に座っていても体を揺らしたり、歩き回ったりすることがあります。また、一方的に話し続けてしまうこともあるかもしれません。
このような行動が見られたとしても、叱ったり無理に止めさせたりする必要はありません。あまりにも叱られると、お子さまは自信を失ってしまう可能性があります。
落ち着いて過ごせた時には、ぜひ褒めてあげてください。周りの大人も大変な思いをするかもしれませんが、一番つらいのはお子さまです。前向きになれるような声かけを積極的にしてみてください。
3歳の発達障がい|グレーゾーンとは?
「グレーゾーン」とは、発達障がいの特徴が見られるけれど、診断がつくほどはっきりしていない状態のことを言います。グレーゾーンのお子さまは、発達障がいと診断されるほどではないものの、得意なことと苦手なことがはっきりしていて、そのことが原因で日常生活で困ってしまうことがあります。
例えば、3歳のお子さまの場合、言葉の発達がゆっくりだったり、周りの子どもたちと遊ぶのが難しかったりといった特徴が見られるけれど、病院で検査を受けた結果、発達障がいとは診断されなかった場合などが、「グレーゾーン」にあたります。
3歳の発達障がい|チェックリスト
お子さまが3歳頃になると、幼稚園など集団生活が始まり、周りの子と比べて「うちの子は大丈夫かな?」と気になること、ありますよね。もしかしたら、「言葉が遅いのは発達障がいのサインかも…」と心配されている方もいるかもしれません。
しかし、お子さま一人ひとりに、得意なこと、苦手なこと、そして成長のペースがあります。3歳という年齢は、その差が特に大きい時期です。
このチェックリストは、あくまで一つの目安ですので、お子さまに当てはまる項目があったとしても、すぐに「発達障がいだ」と決めつける必要はありません。もし、「もしかして…」と気になることや、お子さまのことで悩んでいることがあれば、一人で抱え込まずに、専門家に相談してみてください。
- 言葉の遅れが見られ、会話が成立しにくい
- 感覚的な刺激に対して、強い拒否やこだわりをしめす
- 友達との関係をうまく築けない
- 特定のものや手順にこだわりがある
- 癇癪を起すことが多い
- じっとしていられない
3歳の発達障がい|検査
満3歳から満4歳になる前の子どもを対象として、「3歳児健診」という各自治体が実施する健康診断があります。発達で気になることがあれば、このタイミングで相談してみるのがおすすめです。自治体によってスケジュールが異なるので、詳しくはお住まいの自治体のホームページをご確認ください。
自治体によって検査内容に違いはありますが、基本的な3歳児健診の検査内容としては、医師による診察や問診、親御さんへの聞き取りを通して、運動発達状況や精神発達状況を確認します。言葉やコミュニケーション能力だけでなく、指先の器用さも、3歳児の発達を確認する大切なポイントになります。
3歳の発達障がい|相談一覧

お子さまの発達に心配や不安を感じたら、一人で悩まずに相談してみましょう。相談することで気持ちが楽になったり、お子さまの成長をサポートするためのヒントが見つかるかもしれません。ここでは、3歳頃のお子さまの発達について相談できる場所をいくつかご紹介します。
乳幼児健診のときに保健師さんに相談する
「3歳児健診」など、お住まいの自治体で行われる乳幼児健診で、保健師さんに相談するのもおすすめです。
乳幼児健診では、お子さまの成長だけでなく、親御さんの育児に関する相談にも乗ってくれます。保健師さんに相談することで、お子さまの様子について具体的なアドバイスをもらえたり、今後の対応について一緒に考えてもらえたりします。悩みを共有することで、少し気持ちが楽になるかもしれませんよ。
かかりつけの小児科に相談する
普段からお子さまのことをよく知っているかかりつけの小児科医に相談するのも良いでしょう。必要に応じて、専門の医療機関を紹介してくれることもあります。
専門の医療機関に相談する
発達障がいの診断ができるのは、専門の医療機関だけです。児童精神科、小児神経科、発達外来など、お子さまの発達に詳しい医師に相談してみましょう。ただし、こうした専門機関は混み合っていることが多く、予約から受診まで時間がかかる場合もあります。
地域のサービスを利用して相談する
札幌市での相談の窓口をご覧になりたい方は、下記のホームページをご参照ください。
さっぽろ子育て相談ガイド:発達相談の窓口
子ども支援センター・保健センター
成長・発達に関する心配や悩み事など、どんなことでも相談できます。専門家が一緒に、問題解決に向けて考えてくれたり、具体的なアドバイスをしてくれます。
児童発達支援センター
未就学児を対象とした施設で、遊びや活動を通して発達をサポートしてくれます。また、親御さんの相談にも応じてくれます。
発達障がいが気になったときの相談先を詳しく紹介している記事もありますので、合わせて読んでみてくださいね。
3歳の発達障がい|遊び

発達障がいがあるお子さまも、楽しく遊びながら成長できる方法はたくさんあります。今回は、3歳頃のお子さまの発達をサポートする、おすすめの遊びを3つご紹介します。
【室内遊び】積み木
積み木は、ただ積むだけでなく、想像力を活かして色々なものを作ることができるので、遊びながら自然と集中力を育むことができます。
発達障がいがあるお子さまの中には、一つのことに集中するのが難しい子もいるかもしれません。しかし、積み木遊びなら、ブロックを一つ一つ手に取ったり、バランスを考えながら積み上げたりする中で、遊びに夢中になるうちに自然と集中する経験を積むことができますよ。
【室内遊び】型はめパズル遊び
型はめパズルは、遊びながら自然と指先の細かい動きを練習できる、おすすめのおもちゃです。小さなピースの突起をつまんで、正しい位置にはめる、といった細かい作業があります。これらの動作は、目で見て、手で動かすという、目と手の連携がとても大切です。型はめパズルで繰り返し遊ぶことで、「つかむ」「持ち続ける」「つまむ」といった、お子さまの成長に欠かせない動作が、遊びながら自然と身についていきますよ。
【外遊び】ボール遊び
発達障がいがあるお子さまの中には、目で何かをじっと見つめたり、動いているものを追いかけたりするのが苦手なお子さまもいます。しかし、これらの力は、日常生活や勉強、スポーツなど、色々な場面でとても大切なんです。ボール遊びを通じて、転がったり、バウンドしたり、近づいてきたりするボールを目で追いかけることで、楽しみながら自然と「見る力」を鍛えることができますよ。
3歳の発達障がい|療育

療育とは、お子さま一人ひとりの特性を専門家がしっかりと理解し、その子に合ったサポートを提供してくれる場所です。
苦手なことを克服できる!
療育では、お子さまが「できないこと」を無理強いするのではなく、その子のペースに合わせて、楽しく取り組めるように工夫してくれます。安心してチャレンジできる環境の中で、少しずつ自信をつけていくことができます。
成長のきっかけになる!
療育では、お子さまの「得意なこと」をさらに伸ばせるような活動もたくさん用意されています。お子さまの可能性を引き出し、成長を促すためのサポートが受けられます。
親御さんも安心!
療育を通して、専門家からお子さまの特性についての詳しい説明を受けたり、具体的な接し方や声かけのアドバイスをもらったりすることができます。
療育の内容
療育の内容は、お子さん一人ひとりの状態に合わせて多岐にわたります。
個別療育
お子さんの特性に合わせたきめ細やかな指導を受けることができます。
集団療育
複数のお子さんと一緒に活動することで、社会性やコミュニケーション能力を育むことができます。
お子さんの得意なことや苦手なことを把握し、個々に合わせた療育計画を作成していきます。
療育機関の選び方:見学と体験
療育機関を選ぶ際は、見学や体験授業に参加し、お子さんに合った場所かどうかをじっくり見極めることが重要です。
- スタッフの雰囲気がお子さんと合っているか
- お子さんの特性を理解し、適切な支援を提供してくれるか
- 施設の設備や環境が整っているか
など、様々な視点から確認してみましょう。
お子さんにとって、安心して楽しく過ごせる療育機関を見つけることが、成長への第一歩となります。焦らず、お子さんにぴったりの場所を探してみてくださいね。
療育を受けるには?
療育を受けるためには、「受給者証」が必要です。これは、お住まいの自治体が発行するもので、療育などの福祉サービスを受ける際に必要となります。まずは、お住まいの自治体の窓口に相談してみましょう。
まとめ
今回は、札幌市清田区里塚にある児童発達支援・放課後等デイサービス「こどもデイサービスセンター なごみ」が、3歳児の発達障がいについて、特徴や症状、グレーゾーン、相談先、遊び方、療育までをご紹介しました。
発達障がいの特性は、お子さま一人ひとり異なります。大切なのは、お子さまの「困りごと」に気づき、適切なサポートを行うことです。早期発見・早期支援は、お子さまの成長を大きく後押しします。
もし、お子さまの発達について少しでも気になることがあれば、一人で悩まずに、専門家に相談してみてくださいね。
「こどもデイサービスセンター なごみ」では、3歳のお子さまの療育体験を受付けております
札幌市清田区里塚にある児童発達支援・放課後等デイサービス「こどもデイサービスセンター なごみ」では、発達に課題のある0歳から18歳までの児童をお預かりし、「書道・学習サポート・食育・花育・感覚統合」などを通しお子さまへのサポートをおこなっています。
不安を抱えた親御さまの不安をわずかでも取り除ける場になるようサポートさせて頂きます。療育の体験をしていただくこともできますので、お近くの方は、お気軽にお問い合わせください。
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