4歳。お子さまの成長が目覚ましく、できることも増えてくる一方、「もしかして発達障がい?」と心配になることはありませんか?
実は、4歳頃は発達障がいの特性が表れ始める時期でもあります。集団行動が苦手、ルールが理解できない、こだわりが強いなど、気になる行動が見られるかもしれません。
そこで今回は、札幌市清田区里塚にある児童発達支援・放課後等デイサービス「こどもデイサービスセンター なごみ」が、4歳児の発達障がいについて、特徴や症状、グレーゾーン、相談先、遊び方、療育までをご紹介します。
この記事が、お子さまの発達について理解を深め、今後のサポートについて具体的なイメージを持つ手助けになれば幸いです。
年齢別の発達障がいの特徴について紹介している記事も合わせて読んでみてくださいね。
4歳児の発達障がい|特徴
4歳頃になると、子供たちは身体的な成長が目覚ましく、できることもどんどん増えていきます。保育園や幼稚園での集団生活では、お兄さん、お姉さんとして振る舞うことや、役割も増え、成長を感じられる時期でもあります。しかし一方で、言葉が出ない、周囲とのコミュニケーションがうまく取れない、激しい癇癪を起こすといった行動が見られると、親御さんとしては「もしかして発達障がい?」と不安になることもあるでしょう。
実は4歳頃は、集団行動が苦手だったり、ルールを理解できなかったりといった、注意欠如・多動症(ADHD)の特性が表れ始める時期でもあります。また、自閉スペクトラム症(ASD)と診断されるケースも増えてきます。
小学校入学前に療育を開始することで、集団生活への適応を促したり、小学校生活に向けての準備を進めることもできます。
4歳の発達障がい|症状
4歳頃に表れやすい発達障がいの症状をご紹介します。
感覚が敏感
周りの音や光、服の肌触りなどに敏感で、強い反応を示したり、特定のものに強いこだわりを見せることがあります。例えば、大きな音が苦手だったり、特定の服しか着たがらなかったりすることがあります。
お友達との関係が難しい
言葉の発達に遅れはないものの、自分の好きなことばかり話してしまい、相手の気持ちを理解することが苦手です。そのため、一方的なコミュニケーションになりがちで、お友達と仲良くなるのが難しい場合があります。
特定のものや手順への強いこだわり
駅名や物の名前をたくさん覚えていたり、一度決めたルールを絶対に守ろうとしたりします。予定が変わったり、予想外のことが起きるとパニックになってしまうこともあります。また、自分のペースを大切にするため、周りの子と合わせるのが難しい時もあります。
そんな時は、落ち着ける場所に連れて行って優しく声をかけてあげましょう。大好きなものへの情熱を大切にして、お子さまの世界を広げてあげられるといいですね。
癇癪(かんしゃく)を起こしやすい
思い通りにならないことがあると、癇癪を起こすことがあります。泣いたり叫んだりするだけでなく、自分を叩いたり、髪の毛を抜いたりしてしまう子もいます。
じっとしていられない
じっとしているのが苦手で、椅子に座っていても体を揺らしたり、歩き回ったりすることがあります。また、一方的に話し続けてしまうこともあるかもしれません。無理に止めさせようとせず、落ち着いて過ごせた時にはたくさん褒めてあげましょう。
トイレトレーニングが進まない
トイレに関する感覚が鈍感だったり、トイレの場所や便座へのこだわりから、トイレトレーニングがなかなか進まないことがあります。お子さまのペースに合わせて、焦らずに進めていきましょう。
ルールが理解できない、守れない
ルールが理解できなかったり、思い通りにいかないと癇癪を起こしたりすることがあります。「順番を守る」ということ自体が理解できなかったり、「一番がいい」という強いこだわりがある場合もあります。周りの人に特性を理解してもらうことで、お子さまが過ごしやすくなるでしょう。
4歳の発達障がい|グレーゾーンとは?
発達障がいグレーゾーンとは、発達障がいの特性が一部見られるものの、診断基準を満たさず、はっきりとした診断がつかない状態を指します。しかし、グレーゾーンのお子さまも、発達に凸凹があり、日常生活で様々な困難を抱えているケースが少なくありません。
診断がつかないことから、「たいしたことない」「そのうち治る」などと軽く見られてしまうこともありますが、これは大きな誤解です。適切なサポートを受けられないまま放置すると、お子さまの自己肯定感が低下し、強いストレスから精神的な問題を抱えたり、社会生活に適応するのが難しくなる可能性もあります。
4歳の発達障がい|チェックリスト
「発達障がい」という言葉は聞いたことがあるけれど、実際にはどんなものなのか、よくわからない方も多いのではないでしょうか。発達障がいには色々な種類があり、お子さまによって現れ方も違います。
ここでは、発達障がいを持つお子さまに共通して見られる「困りごと」をまとめたチェックリストをご紹介します。
チェックリストを見ることで、お子さまの普段の様子で気になる点がないか、確認することができます。
ただし、このチェックリストは、あくまで簡易的なものです。もし、お子さまのことで気になることがあれば、専門の病院を受診して相談するようにしましょう。
- 周囲との関わりよりも、一人遊びや独り言を好む傾向がある
- 運動会などの行事に参加したがらない、または参加が難しい
- 自分の好きなことばかりを一方的に話す
- 言葉の発達が遅く、周囲とのコミュニケーションがうまく取れない
- 特定の音やにおい、触感などに過敏に反応したり、極端に嫌がる
- ゲームなどの勝ち負けや、独自のルールに強いこだわりを示す
- いつもと違うことや変化を嫌がり、初めての場所や物事を極端に怖がる
- 夜中に何度も目が覚めたり、寝つきが悪い
- 走り回ってはいけない場所でも、注意されても走り続けてしまう(電車内、お店の中など)
- 集団行動が必要な場面で、じっと座っていられない(食事中、先生の話を聞く時など)
- 座っていても落ち着きがなく、体を頻繁に動かしてしまう
- 忘れ物や失くし物が多く、探し回ることに時間を取られる
- 他の子と比べて、騒いだり叫んだりする行動が明らかに多い
4歳の発達障がい|検査
3歳児健診で「様子見」と言われたり、4歳頃になって幼稚園や保育園の先生から発達の遅れを指摘されたりすると、検査を受けるべきか悩む親御さんも多いのではないでしょうか。
発達検査は、発達外来、小児神経科、児童精神科などで受けることができますが、診療できる医療機関は限られています。まずは、かかりつけの医師や地域の保健センターに相談してみましょう。
検査は、医師や心理士が担当します。4歳頃のお子さまが受ける検査には、主に次のようなものがあります。
問診・行動観察
お子さまが遊んでいる様子や普段の様子を詳しく観察し、どんなことに困っているのか、どのような行動パターンがあるのかなどを確認します。また、生まれたときからの成長過程についても、親御さんにお話を伺います。
発達検査、知能検査
お子さまの発達状況を詳しく評価するための検査です。年齢に合わせて、いくつかの検査が用いられます。
新版K式発達検査: 0歳から成人までを対象発達の過程を精密に把握することができる発達検査
田中ビネー知能検査: 2歳から成人まで幅広い年齢層を対象とした知能検査
※ 検査内容や方法は医療機関によって異なる場合がありますので、受診を検討されている場合は、事前に医療機関にお問い合わせください。
4歳の発達障がい|相談一覧
お子さまの発達に心配や不安を感じたら、一人で悩まずに相談してみましょう。相談することで気持ちが楽になったり、お子さまの成長をサポートするためのヒントが見つかるかもしれません。ここでは、4歳頃のお子さまの発達について相談できる場所をいくつかご紹介します。
かかりつけの小児科に相談する
普段からお子さまのことをよく知っているかかりつけの小児科医に相談するのも良いでしょう。必要に応じて、専門の医療機関を紹介してくれることもあります。
専門の医療機関に相談する
発達障がいの診断ができるのは、専門の医療機関だけです。児童精神科、小児神経科、発達外来など、お子さまの発達に詳しい医師に相談してみましょう。ただし、こうした専門機関は混み合っていることが多く、予約から受診まで時間がかかる場合もあります。
地域のサービスを利用して相談する
札幌市での相談の窓口をご覧になりたい方は、下記のホームページをご参照ください。
さっぽろ子育て相談ガイド:発達相談の窓口
子ども支援センター・保健センター
成長・発達に関する心配や悩み事など、どんなことでも相談できます。専門家が一緒に、問題解決に向けて考えてくれたり、具体的なアドバイスをしてくれます。
児童発達支援センター
未就学児を対象とした施設で、遊びや活動を通して発達をサポートしてくれます。また、親御さんの相談にも応じてくれます。
発達障がいが気になったときの相談先を詳しく紹介している記事もありますので、合わせて読んでみてくださいね。
4歳の発達障がい|遊び
発達障がいのあるお子さまも、楽しく遊びながら成長できる方法はたくさんあります。今回は、4歳頃のお子さまの発達をサポートする、おすすめの遊びを3つご紹介します。
洗濯バサミ遊び
ライオンやカニ、タコなど、お子さまが好きな動物のイラストを用意し、洗濯バサミをたてがみや足に見立てて挟んでいく遊びです。洗濯バサミをつまむ動作は、お箸や鉛筆を使うために必要な指先の器用さを育むのに役立ちます。また、洗濯バサミを繋げてお花や花火を作るなど、お子さまの創造性を活かした遊び方もおすすめです。
リズム遊び
音楽を聴いたり楽器を鳴らしたりするだけでなく、リズムに合わせて体を動かすことで、音楽をより身近に感じることができます。音楽に合わせて手を叩いたり、楽器を演奏したり、親子で一緒に体を動かしてみましょう。リズム遊びは、お子さまの運動能力の発達にも良い影響を与えます。
砂場遊び
砂場遊びは、お子さまの自由な発想で楽しめる遊びです。砂の感触を味わったり、山やトンネルを作ったり、型抜きをしたりと、遊び方は無限大です。もしお子さまが砂遊びに慣れていないようでしたら、親御さんが一緒に遊び方を教えてあげましょう。
スコップやバケツなどの砂遊び道具を使うことで、遊びの幅が広がり、より楽しむことができます。砂遊びは、お子さまの五感を刺激し、創造性や集中力を育むのに最適です。
4歳の発達障がい|療育
お子さまの成長を見守りながら、悩みや不安を抱える日々を送る親御さんも多いことでしょう。特に、お子さまの発達に特性がある場合は、子育てが孤独に感じられ、途方に暮れてしまうこともあるかもしれません。
そんな時、早期に療育を始めることは、親御さんにとってもお子さまにとっても大きなプラスになります。専門家のサポートを受けながら、お子さまの困りごとや悩みを共有し、具体的な解決策を見つけていくことができます。一人で抱え込まず、頼れる存在がいるという安心感は、親御さんの心の支えにもなるはずです。
お子さまにとっても、早期の療育は、自分らしく生きていくための大切な一歩です。様々なサポートを受けることで、今抱えている困難を少しずつ乗り越え、生きづらさを軽減していくことができます。
療育の内容
療育の内容は、お子さま一人ひとりの状態に合わせて多岐にわたります。
個別療育
お子さまの特性に合わせたきめ細やかな指導を受けることができます。
集団療育
複数のお子さまと一緒に活動することで、社会性やコミュニケーション能力を育むことができます。
お子さまの得意なことや苦手なことを把握し、個々に合わせた療育計画を作成していきます。
療育機関の選び方:見学と体験
療育機関を選ぶ際は、見学や体験授業に参加し、お子さまに合った場所かどうかをじっくり見極めることが重要です。
- スタッフの雰囲気がお子さまと合っているか
- お子さまの特性を理解し、適切な支援を提供してくれるか
- 施設の設備や環境が整っているか
など、様々な視点から確認してみましょう。
お子さまにとって、安心して楽しく過ごせる療育機関を見つけることが、成長への第一歩となります。焦らず、お子さまにぴったりの場所を探してみてくださいね。
療育を受けるには?
療育を受けるためには、「受給者証」が必要です。これは、お住まいの自治体が発行するもので、療育などの福祉サービスを受ける際に必要となります。まずは、お住まいの自治体の窓口に相談してみましょう。
グレーゾーンの療育を詳しく紹介している記事もありますので、合わせて読んでみてくださいね。
まとめ
今回は、札幌市清田区里塚にある児童発達支援・放課後等デイサービス「こどもデイサービスセンター なごみ」が、4歳児の発達障がいについて、特徴や症状、グレーゾーン、相談先、遊び方、療育までをご紹介しました。
発達障がいは早期発見・早期療育が大切です。お子さまの様子に気になる点があれば、一人で悩まずに、専門機関に相談してみましょう。
また、療育は、お子さまの発達をサポートし、可能性を広げるためのものです。お子さま一人ひとりの特性に合わせた様々なプログラムがありますので、ぜひお子さまに合った療育機関を見つけてみてください。
お子さまの成長を温かく見守りながら、共に歩んでいきましょう。心配なことがあれば、いつでも専門家に相談してくださいね。
「こどもデイサービスセンター なごみ」では、4歳のお子さまの療育体験を受付けております
札幌市清田区里塚にある児童発達支援・放課後等デイサービス「こどもデイサービスセンター なごみ」では、発達に課題のある0歳から18歳までの児童をお預かりし、「書道・学習サポート・食育・花育・感覚統合」などを通しお子さまへのサポートをおこなっています。
不安を抱えた親御さんの不安をわずかでも取り除ける場になるようサポートさせて頂きます。療育の体験をしていただくこともできますので、お近くの方は、お気軽にお問い合わせください。
なごみの療育の様子はこちらからご覧になれます。
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