5歳児の発達特性・発達障害とは?特徴・症状・グレーゾーン・相談先・遊び・療育をまとめてご紹介!

5歳児の発達特性・発達障害とは?特徴・症状・グレーゾーン・相談先・遊び・療育をまとめてご紹介!

5歳は年中から年長の時期、まもなく小学生入学で成長がめざましい時ですよね。

集団生活が苦手、お友達とトラブルが多いなど「もしかして発達障がい?」と心配になることはありませんか?
ますます身体的・精神的な成長が見られる時期で、こだわりにより生活に支障が出るなど悩みを感じる機会も増えてくる時期です。

そこで今回は、札幌市清田区里塚にある児童発達支援・放課後等デイサービス「こどもデイサービスセンター なごみ」が、5歳児の発達障がいについて、特徴や症状、グレーゾーン、相談先、遊び方、療育までをご紹介します。

この記事が、お子さまの発達について理解を深め、今後のサポートについて具体的なイメージを持つ手助けになれば幸いです。

5歳児の発達障がい|特徴

5歳ごろになると身体や精神面で成長が見られて、友だちと接していく中で相手と比べたりや自尊心が発達していく時期です。

集団の中で過ごすと同年代のお子さまとつい比べてしまい、言葉が遅い・友だちとのトラブルなど困ったことが多いと気になってしまいますよね。

発達障がいとは?5歳児に見られる種類は?

5歳児は集団行動が苦手・ルールを理解できない「自閉スペクトラム症(ASD)」や注意欠如多動症(ADHD)などと診断されるケースも増えてきます。

入学前に療育を開始することで、小学校生活に向けての準備を進めることもできます。

5歳の発達障がい|症状

5歳ごろの発達障がいに表れやすい気になる症状・行動をまとめてみました。

  • 感覚が敏感
    音に敏感・・・・・・小さい音でもごう音に聞こえる
    肌が敏感・・・・・・抱っこ、手をつなぐことが痛みや圧迫感を感じる
    味覚や嗅覚が敏感・・味付けを濃く感じる、食事のにおいが気持ち悪く感じる
  • ひとりで遊ぶことが多い、集団行動ができない
    ルールを理解できない
    コミュニケーションが取れない
    ひとりで遊ぶことが多くなる
  • 特定のものへのこだわりがみられる
    ちょっとした変化にも不安
    お子さまなりに「いつも通り」に過ごそうとする
  • パニック(かんしゃく)を起こす
    どうしたらよいかわからなくなる
    強い不安や恐怖、混乱などを感じる
  • じっとしているのが苦手
    動いていないと落ち着かない
    さまざまな刺激に気を取られて集中できない
  • ルールが理解できない、守れない
    視覚優位・・・・・集中するとルールが守れない(順番に並ぶなど)
    感情優位・・・・・悔しさや怒りなど感情のコントロールができない
  • 友だちをたたいたり、泣かせたりしてしまう
    相手の気持ちを理解できない
  • 忘れっぽい、注意力が散漫
    聞いたことを忘れる
    物をどこに置いたかわからなくなる
  • 変化や気持ちの切り替えが苦手
    環境の変化が苦手
    予定変更や予期せぬ出来事があると、臨機応変な対応ができない

お子さまの発達には個人差があり、気になる症状だけでは発達障がいを断定はできません。最終的には、専門医の診断が必要です。

5歳の発達障がい|グレーゾーンとは?

発達障がいグレーゾーンとは、発達障がいの特性が一部見られるものの、診断基準を満たさず、はっきりとした診断がつかない状態を指します。しかし、グレーゾーンのお子さまも、発達に凸凹があり、日常生活で様々な困難を抱えているケースが少なくありません。

診断がつかないことから、「たいしたことない」「そのうち治る」などと軽く見られてしまうこともありますが、これは大きな誤解です。

適切なサポートを受けられないまま放置すると、お子さまの自己肯定感が低下し、強いストレスから精神的な問題を抱えたり、社会生活に適応するのが難しくなる可能性もあります。

グレーゾーンなのか気になる親御さんは早めに専門家や施設に相談してみましょう。

5歳の発達障がい|チェックリスト

「発達障がい」という言葉は聞いたことがあるけれど、実際にはどんなものなのか、よくわからない方も多いのではないでしょうか。発達障がいには色々な種類があり、お子さまによって現れ方も違います。

ここでは、発達障がいを持つお子さまに共通して見られる「困りごと」をまとめたチェックリストをご紹介します。

ただし、このチェックリストはあくまで簡易的なものです。お子さまのことで気になることがあれば、専門の病院を受診して相談するようにしましょう。

5歳ごろに見られるASD(自閉スペクトラム症)のチェックリスト

  • マイペースな行動が目立つ
  • 学校行事参加が苦手
  • 活動の切り替えが苦手
  • 気に入った言葉を繰り返す
  • 自己中心の一方的な会話
  • 言われた言葉をオウム返しする
  • 周囲とのコミュニケーションがとれない・言葉の遅れ
  • 相手の表情や仕草から気持ちを読み取れない
  • 冗談や曖昧な表現が理解できない
  • 感覚的な刺激(臭いや音)に強い拒否やこだわりがある
  • おもちゃや特定の物の操作で同じことを繰り返す
  • マイルールへのこだわりが強い
  • 変化が苦手、初めての物や場所を極端に怖がる
  • 夜中に起きる、寝つきが極端に悪い

5歳ごろに見られるADHD(注意欠如多動症)のチェックリスト

  • 落ち着きがない、動き回る
  • 食事途中でも気になると手を止めて歩き回る
  • 友だちの物を取ってしまい、トラブルになることが多い
  • 少し前に言ったことも覚えていない、約束を忘れる
  • 忘れ物や物をなくすことが多い
  • 騒ぐ・叫ぶなどの行動が多い、危険な行動も見られる(注意しても改善しない)
  • 自分の思い通りにならないと、かんしゃくや乱暴な行動を起こしたりする

5歳ごろはまだ学習障がい(LD)の特徴は見られにくい

5歳の時点では、まだ学習障がい(LD)と分からないことが多くあります。
学習障がい(LD)は「読むこと」「書くこと」「計算する・推論する」能力に関係する特性のため、就学してからわかる発達障がいです。

就学前でも言葉の発達の遅れや偏り、運動が苦手、手先が不器用という特徴が見られるお子さまが、学習障がい(LD)だったことが判明するケースがあります。

普段の生活の中でハサミがうまく使えない、スキップができないなどから発達障がいの発見につながることもあります。

5歳の発達障がい|検査

発達の遅れや、言葉が遅いと感じたときは、かかりつけ医や地域の相談窓口で相談しましょう。また、5歳の前半に5歳児健診を行っている自治体があります。お子さまの気になることを相談する機会になりますね。

5歳児健診でチェックすること

5歳児健診では保健師などの問診をしながら、お子さまの体の動かし方やコミュニケーション能力、言葉の発達状態などをみていきます。

健診では次のような項目があります。

  • 保健師による問診
  • 身体計測・視力検査
  • 医師・保健師・担当保育士による診察
  • 集団遊びや工作などで、様子を観察
  • 栄養士による栄養相談や個別の歯科衛生士による歯科相談

このほかにも、保育士、保健師、臨床心理士などによる個別の相談ができます。

発達検査、知能検査
お子さまの発達状況を詳しく評価するための検査です。年齢に合わせて、いくつかの検査が用いられます。

新版K式発達検査
0歳から成人までを対象に発達の過程を精密に把握ができる発達検査

田中ビネー知能検査
2歳から成人まで幅広い年齢層を対象とした知能検査

※ 検査内容や方法は医療機関によって異なる場合がありますので、受診を検討されている場合は、事前に医療機関にお問い合わせください。

5歳の発達障がい|相談一覧

お子さまの発達に心配や不安を感じたら、一人で悩まずに相談してみましょう。
お子さまの成長をサポートするためのヒントが見つかるかもしれません。親御さんにとっても気持ちが楽になりますよ。

ここでは、5歳ごろのお子さまの発達について相談できる場所をいくつかご紹介します。

身近な人へ相談する

普段お世話になっていて面識のある医療機関などに相談してみましょう

  1. 乳幼児健診のときに保健師さんに相談する
    心配事を相談することで適切なアドバイスがもらえて、安心できますね。
  2. かかりつけの小児科に相談する
    お子さまの気になっていることを一度相談してみるのもおすすめですよ。必要なときは、専門の医療機関への紹介状を希望しましょう。
  3. 児童精神科などの専門の医療機関に相談する
    障がいの診断を行えるのは医療機関のみです。
    児童神経科・小児精神科・発達外来など、専門の医師に相談することをおすすめしますが、専門機関は不足していて、診療まで数ヶ月待ちと時間がかかる可能性があります。

お子様への理解を深めるためにも、早期に相談されることをおすすめします。

次に紹介するのはお住まいの地域で相談できる窓口もありますので、ぜひご活用ください。情報収集をすることで、お子様へのより良いサポートに繋がりますよ。

地域のサービスを利用して相談する

札幌市での相談の窓口をご覧になりたい方は、下記のホームページをご参照ください。
さっぽろ子育て相談ガイド:発達相談の窓口

  1. お子さま支援センター
    子育て支援センターは、主に乳幼児と親御さんが気軽に訪れて、交流を深める身近な場です。成長・発達における心配や悩み事などの相談が受けられ、問題解決の手助けをしてくれます。
  2. 保健センター
    保健センターは、地域住民に対して保健サービスを提供している施設です。
    保健師さんが発達の悩みを聞いて検査をした方がよいか、療育についてなどアドバイスをいただけます。
  3. 児童発達支援センター
    児童発達支援とは、主に就学前のお子さまを対象とした通所支援のひとつです。
    相談窓口もあり、必要に応じて関係機関と連携をとってお子さまと親御さんに対する支援を行ってくれます。
  4. 発達障がい者支援センター
    発達障がいをもつ人とご家族が安心して暮らせるように地域の拠点として「相談支援」「発達支援」などを行います。
    発達障がいについての情報を知りたい場合など、相談してみませんか。

    お住まいの施設一覧をご覧になりたい方は、下記のホームページをご参照ください。
    発達障がい者支援センター・一覧
  5. 児童相談所
    18歳未満のお子さまに関する相談を受け付けています。
    「病院に行った方がよいのだろうか」など、誰かに相談にのってほしいときの1つにいかがでしょうか?
    療育手帳の判定や交付も児童相談所で行っています。

相談する前に準備しておくこと

専門家や専門機関にカウンセリングを受けたいときに、相談内容・解決したいことをまとめておくとスムーズにお話しが進みますよ。

日常の困りごとをメモ書きやPCに書き出しておくことで、困りごとの解決にもつながります。

自分の気持ちと発達障がいのお子さまと向き合うために、ひとつひとつ言葉にしていくことで解決するべきことにたどり着くでしょう。

5歳の発達障がい|遊び

5歳児は集団でゲームのルールを理解できるようになって、楽しめるようになります。
友達の意見を理解して、自分たちで解説する能力を身に着けていけるでしょう。
発達を促す、5歳児におすすめの遊び方を紹介します。

しりとり

しりとりは、少しずつ語彙力が増えてくる3歳ごろから楽しめます。
5歳児の場合は食べ物や動物など範囲を決めるなど、少し難易度を上げて楽しむのもおすすめです。

箱を積むゲーム

箱を積むゲームは、制限時間内にどれだけ高く箱を積み上げられるか競うゲームです。
コツは箱を置く位置を整えながら、積み上げていくことです。考えながら積まないと高く積みあがりません。
友達と協力したり、より高く積み上げられるように考えて工夫する力が身につけられるでしょう。

宝探しゲーム

基本は宝物を色々なところに隠して探し出すゲームです。
5歳児の場合は宝物へポイントをつけてチーム戦にしたり、工夫して集団の遊びに発展させて楽しむことができますね。

いつまでも見つからない場合、お子さまの集中力が切れてしまうため事前に制限時間を設けるようにするのがポイントです。

遊びを通じて同じ目的に向かって行動することで協調性を養い、より良い室内遊びが楽しめるようになりますよ。

5歳の発達障がい|療育

親御さんが発達障がいでは?と感じたら早い段階で、相談と最適な療育を受けられる環境を整えてあげることが大切です。
目に見えない発達障がいは周囲からの理解が得られにくく、お子さま自身がなぜ周りに理解されないか悩んでしまう可能性があるでしょう。

療育によって何歳からスタートしても、一人ひとりの能力を伸ばして成長を目指せます。
大切なのは現状の支援を考えることなので、お子さまが困っていたら療育を受けることを検討しましょう。

療育の種類と内容:どんなことをするのか

療育の種類は対応の人数によって「個別療育」と「集団療育」の大きく分けて2種類に分けられます。

年齢別に療育内容が異なり、施設によって特色があります。
例えば5歳児は「運動」「小学校に向けて読み書きの練習」「感覚統合療法」など集団生活に対応できるよう療育します。

まずお子さまが興味あるものを取り入れている施設を見学や体験をしてみませんか。

療育機関の選び方:見学と体験

療育機関を選ぶ際は、見学や体験授業に参加し、お子さまに合った場所かどうかをじっくり見極めることが重要です。

  • スタッフの雰囲気がお子さまと合っているか
  • お子さまの特性を理解し、適切な支援を提供してくれるか
  • 施設の設備や環境が整っているか

など、さまざまな視点から確認してみましょう。

お子さまにとって、安心して楽しく過ごせる療育機関を見つけることが、成長への第一歩となります。焦らず、お子さまにぴったりの場所を探してみてくださいね。

療育を受けるには?

療育を受けるためには、「受給者証」が必要です。
お住まいの自治体が発行するもので、療育などの福祉サービスを受ける際に必要となります。まずは、お住まいの自治体の窓口に相談してみましょう。

まとめ

今回は、札幌市清田区里塚にある児童発達支援・放課後等デイサービス「こどもデイサービスセンター なごみ」が、5歳児の発達障がいについて、特徴や症状、グレーゾーン、相談先、遊び方、療育までをご紹介しました。

発達障がいは早期発見・早期療育が大切です。お子さまの様子に気になる点があれば、一人で悩まずに、専門機関に相談してみましょう。

また、療育は、お子さまの発達をサポートし、可能性を広げるためのものです。お子さま一人ひとりの特性に合わせた様々なプログラムがありますので、ぜひお子さまに合った療育機関を見つけてみてください。

お子さまの成長を温かく見守りながら、共に歩んでいきましょう。心配なことがあれば、いつでも専門家に相談してくださいね。

「こどもデイサービスセンター なごみ」では、療育体験も受付けております

札幌市清田区里塚にある児童発達支援・放課後等デイサービス「こどもデイサービスセンター なごみ」では、発達に課題のある0歳から18歳までの児童をお預かりし、「書道・学習サポート・食育・花育・感覚統合」などを通しお子さまへのサポートをおこなっています。

不安を抱えた親御さんの不安をわずかでも取り除ける場になるようサポートさせて頂きます。療育の体験をしていただくこともできますので、お近くの方は、お気軽にお問い合わせください。

なごみの療育の様子はこちらからご覧になれます。

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