【感覚過敏の子どもの育て方】原因・症状・家庭対応・学校対応・相談先までご紹介

【感覚過敏の子どもの育て方】原因・症状・家庭対応・学校対応・相談先までご紹介

「この子はどうしてこんなに嫌がるんだろう」と悩んだことはありませんか?

「音がうるさい」「服がチクチクして嫌」と言われても、どう対応したらよいかわからず、戸惑う親御さんも多いのではないでしょうか。

もしかすると、それは「感覚過敏」が関係しているのかもしれません。

本記事では、感覚過敏の基本的な特徴から、日常生活や学校での対応方法、相談先まで札幌市清田区里塚にある児童発達支援放課後等デイサービス「なごみ」がわかりやすく紹介します。

お子さまに寄り添い、穏やかな日々を送るためのヒントを一緒に見つけましょう。

感覚過敏とは?

感覚過敏とは、外からの刺激に対して普通よりも強く反応してしまうことです。

たとえば、音が大きく感じてしまったり、光が眩しすぎて目を開けられなかったりするのがこれに当たります。

聴覚・視覚・触覚などの感覚が特に敏感になりやすいのが特徴で、この特性は発達特性のひとつとして見られることがあり、お子さまの日常生活に影響を及ぼすことも。

こうした兆候が見られた際には、お子さまの気持ちを理解し適切にサポートすることが大切です。

感覚過敏はなぜ起こるの?2つの原因

感覚過敏は、脳や神経が刺激を過剰に受け取ることで起こります。

まずは、感覚過敏がどのような仕組みで起こるのか、原因を詳しく見ていきましょう。

1. 脳や神経の働きの違い

感覚過敏は、脳や神経が外からの刺激を適切に処理できないことで起こるとされています。

脳が刺激を強く感じ取り、それを制御できないため、音・光・触感などが過剰に反応を引き起こすのです。

たとえば、冷蔵庫の音や蛍光灯の光がとても不快に感じられたり、人に触れられると痛いと感じたりします。

このような感覚の違いは、生まれつきの特性や脳の処理の仕組みの影響が関係していると考えられているのです。

2. 発達特性との関連

感覚過敏は、発達障がいの特性として現れることがあります。

自閉スペクトラム症(ASD)や注意欠如多動症(ADHD)のお子さまでは、感覚が過敏になることが多く、日常生活に支障が出る場合もあります。

しかし、感覚過敏は発達障がい以外が原因で見られるケースも。

そのため、感覚過敏=発達障がいと考えるのは誤解です。

お子さまの特性を把握し、適切に対処することが大切になります。

感覚過敏の主な5つの種類と症状

感覚過敏の主な5つの種類と症状

感覚過敏には主に以下の5つの種類があります。

それぞれ具体的な症状を見ていきましょう。

1、聴覚過敏

聴覚過敏は、音に対して非常に敏感な状態のことです。

掃除機や冷蔵庫の稼働音、時計の秒針の音など、日常生活で聞き流すような音が耐え難い刺激になってしまいます。

また、大きな音だけでなく、小さな音が常に気になり、集中力を奪われることもあるのです。

とくに予期せぬ音や突然の大きな音は強いストレスを引き起こし、不安やパニックにつながるケースも少なくありません。

2、視覚過敏

視覚過敏は、光や動くものに対して過剰に反応する状態です。

たとえば、蛍光灯や太陽の光が眩しすぎて目を開けていられなかったり、テレビやパソコンの画面を見続けるのが辛くなってしまいます。

また、雑誌やポスターなどの色や文字情報が多い場面では、目に入る刺激が多すぎて混乱や疲労を感じて読めないなどの症状も確認されています。

3、嗅覚過敏

嗅覚過敏は、匂いに対して極端に敏感になる状態です。

食べ物の匂い・柔軟剤・香水・飲食店の匂いなどが強く感じられ、不快感や気分が悪くなることがあります。

他の人が気づかないようなわずかな匂いでも、吐き気や頭痛を引き起こしてしまうケースもあるでしょう。

4、味覚過敏

味覚過敏は、特定の味や食感に対して過剰に敏感になる状態です。

たとえば、苦い味や甘すぎるもの、または独特な食感(ネバネバやザラザラ)が苦手で、食事が制限されることがあります。

偏食に見えてしまいますが、本人にとっては大きな苦痛となるため、無理に食べさせるのではなく少しずつ慣れる方法を探るのが大切です。

5、触覚過敏

触覚過敏は、肌や身体が接触する感覚に過敏な状態です。

服のタグや縫い目がチクチクして不快に感じられたり、他人に軽く触られただけで痛みを覚えることがあります。

また、特定の素材や触感が苦手な場合もあるでしょう。

服の素材を見直したりタグをカットしたりするなど、できる限り本人が快適に感じられる環境を整えることが必要です。

親が日常生活でできる4つのこと

感覚過敏を持つお子さまには、安心して過ごせる環境を整えることが大切です。

ここでは、親御さんが日常生活で取り組める具体的な方法をご紹介します。

1.無理をさせない

お子さまが苦手な感覚に対して、無理をさせない姿勢が大切です。

「どうしてできないの?」と問い詰めるのではなく、「どうすれば少しでも負担が減るのか」を考えましょう。

無理に苦手なことを克服させようとせず、できる範囲でサポートしながら少しずつ慣れる機会を作ることがポイントです。

2.落ち着ける場所を用意する

刺激が多い環境では、お子さまが安心して過ごせる落ち着けるスペースが必要です。

できれば静かな部屋や、テント型の簡易的なもので自分だけの空間を作れるようにするのが良いでしょう。

また、お子さまが気に入る素材やお気に入りのアイテムを用意して、リラックスできる環境を整えるのもおすすめです。

3.感覚過敏が軽減する道具を使う

お子さまが快適に過ごせるように、感覚過敏を和らげるアイテムを活用しましょう。

たとえば、ノイズキャンセリングイヤホンで音を遮ったり、遮光カーテンで眩しい光を和らげたりするのが効果的です。

また、肌触りのよい衣類や素材に配慮したマスクなどを選ぶことで、苦手な刺激を減らす工夫をしてみてください。

4.保育園・幼稚園や学校と連携する

お子さまが安心して学校生活を送れるようにするには、先生や学校と連携して支援を整えることが重要です。

ここでは、具体的な連携の方法を解説します。

先生へ子どもの特性を伝える

担任の先生に、お子さまがどのような感覚特性を持ち、何が苦手なのかを具体的に伝えることが大切です。

たとえば、「車の音が苦手で集中が難しい」や「〇〇(特定のもの)の光がつらい」といった情報を共有しておくことで、先生が事前に配慮しやすくなります。

より具体的な例を挙げ、一緒に対処案を考えていきましょう。

教室での配慮など、依頼する

お子さまが快適に過ごせる環境を作るために、教室での配慮をお願いしましょう。

たとえば、授業中に音が出る活動ではイヤーマフの使用を認めてもらったり、光の影響を減らすために眩しい席を避けたりする対応などがあげられます。

細かな依頼でも、まずは先生にしっかり相談しお子さまの負担を減らしていきましょう。

無理のない範囲での行事への参加

運動会や遠足などの学校行事は感覚刺激が多く、お子さまにとって負担となる場合があります。

参加が難しい場合は無理をせず、必要に応じて短時間の参加や見学のみとするなど、工夫をしましょう。

お子さまが楽しく参加できる方法を学校と一緒に考えることが大切です。

感覚過敏が気になったときは、どこに相談すればいいの?

感覚過敏が気になったときは、どこに相談すればいいの?

感覚過敏が原因でお子さまの日常生活に支障が出ている場合は、専門家に相談することをおすすめします。

まずは小児科や児童精神科で相談し、必要に応じて発達特性の検査を受けるとよいでしょう。

また、地域の発達支援センターや保健センターでも、具体的な対処法や支援についてアドバイスに乗ってくれます。

相談先を早めに見つけて適切な支援を受けることで、お子さまが安心して過ごせる環境作りを進めていきましょう。

まとめ

感覚過敏のお子さまには、気持ちを理解しながら接しましょう。

また、特性に合わせた適切な対策を取ることで、親御さんの負担も軽減されます。

大切なのは無理をせずに、環境を整えながらお子さまに寄り添うこと。

感覚過敏は特性の一つであるため、日々の工夫と配慮でお子さまがより安心して過ごせる環境を作っていきましょう。

「こどもデイサービスセンター なごみ」は、療育体験も受付けております

「こどもデイサービスセンター なごみ」は、療育体験も受付けております

札幌市清田区里塚にある児童発達支援・放課後等デイサービス「こどもデイサービスセンター なごみ」では、発達に課題のある0歳から18歳までの児童をお預かりし、「書道・学習サポート・食育・花育・感覚統合」などを通しお子様へのサポートをおこなっています。

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