
1歳を迎えたお子さまが突然大泣きしたり、物を投げたりする姿に戸惑っていませんか?
言葉で気持ちを伝えるのがまだ難しいこの時期、思い通りにならないストレスが癇癪(かんしゃく)として現れることがあります。
この記事では、1歳児の癇癪の主な原因や、親御さんが実践できる具体的な対処法、日常生活の中でできる予防策を、相談先を札幌市清田区里塚にある児童発達支援・放課後等デイサービス「こどもデイサービスセンター なごみ」が詳しく紹介します。
お子さまの成長を温かく見守りながら、少しでも穏やかに過ごせるように一緒に考えていきましょう。
1歳児の癇癪はなぜ起こる? 4つの原因探ってみよう
1歳児が癇癪を起こす背景には、成長に伴う心と体の変化があります。
この時期の癇癪は自然な成長過程の一部であり、原因を理解することが大切です。
1、思い通りにならない! 1歳児の心の発達
1歳児は「自分でやりたい!」という気持ちが芽生える時期ですが、まだ思い通りにできることは多くありません。
たとえば、スプーンを持って食べたがるもののうまく口に運べずに怒ったり、靴を履こうとしてもうまく履けずに泣いたりします。
おもちゃの遊び方が思い通りにならないと、投げてしまうこともあるでしょう。
こうした「やりたいのにできない」もどかしさが、癇癪の原因になることが多いのです。
2、まだまだ未熟な言葉の発達
1歳児は少しずつ言葉を理解し始めますが、まだ思いを言葉で表現するのは難しい時期です。
そのため「お腹が空いた」「遊びたい」「嫌だ」と言いたくても言葉が出ず、泣くことで伝えようとするのです。
親御さんが「何を伝えたいのか」をくみ取ることで、癇癪の回数を減らせるかもしれません。
3、環境の変化や体調不良も原因に
1歳児は環境の変化に敏感で、安心できる環境が崩れると不安を感じます。
保育園の開始や引っ越しなどの変化でストレスを感じることもあれば、睡眠不足や体調不良が原因で機嫌が悪くなり、些細なことで爆発することもあるでしょう。
また、お腹が空いていたり疲れがたまっていたりすると癇癪を起こしやすくなるため、生活リズムを整えることも大切です。
4、発達障がいの可能性
1歳児の癇癪は成長過程の一部です。
しかし、極端に長時間泣き続ける・特定の音や触感に過敏すぎる・目が合わない・言葉の発達が遅れているなどの特徴が見られる場合、発達の特性が関係していることもあります。
気になる場合は、保健センターや小児科に相談してみましょう。
癇癪は1歳頃から始まり5歳に落ち着いてくる
癇癪は、1歳頃から見られるようになり、2~3歳頃にピークを迎えることが一般的です。
その後、徐々に落ち着いていき、5歳頃には感情のコントロールが上手くなると言われています。
ただし個人差があるため、無理に抑えつける必要はありません。
1歳児が癇癪を起こさなくてすむような予防策
癇癪は完全に防ぐことは難しいものの、日常生活での工夫によって頻度を減らすことができます。
お子さまの気持ちを先読みしてサポート
1歳児は自分の思い通りにいかないと癇癪を起こしやすい時期です。
まだ自分の気持ちを上手に伝えられないため親御さんが行動や状況を観察し、あらかじめサポートすることが効果的です。
たとえば、お子さまが遊んでいる最中にイライラし始めたら、違う遊びを提案したりお腹が空く前に軽食を準備したりするといった対応ができます。
予測しながら動くことで、癇癪の頻度を減らせるでしょう。
お子さまが落ち着ける環境を整える
安心感を求める1歳児には、リラックスできる環境が癇癪の予防につながります。
部屋の照明を明るすぎず落ち着いた雰囲気にしたり、テレビやスマホの音量を控えめにしたりすることも有効です。
また、お気に入りのぬいぐるみやブランケットをそばに置くことでも、安心して過ごせる時間を増やせるでしょう。
癇癪が起きた時、どうすればいい? 親御さんができる対処法

癇癪が起きた際は、焦らず冷静に対応することが重要です。
お子さまが癇癪を起してしまったら、以下のポイントを参考にしてください。
安全確保!危ないことは止める
1歳児は、よちよち歩きが安定し始めて好奇心旺盛に動き回る時期です。
癇癪中は物をつかんで振り回したり、不安定な足取りで転んだりする可能性があります。
まずは安全を確保するため、危険な物を片付けたり、角のある家具から離れた場所で落ち着かせることが重要です。
たとえば柔らかいマットの上に誘導するなどして、物理的に安全を守りながら対応しましょう。
気持ちに共感し、寄り添う
1歳児は、親御さんの言葉を完全に理解することは難しいものの、声のトーンや表情から感情を読み取る力があります。
「怖かったね」「嫌だったよね」など、短く具体的な言葉を優しいトーンで掛けることで安心感を与えることができます。
さらに、ぎゅっと抱きしめることで、不安定な気持ちを落ち着かせやすくなるでしょう。
親御さんの表情や声が穏やかであることが、お子さまにとって大切なメッセージとなります。
好きなことやもので気をそらす
1歳児は興味の対象が次々に変わるため、癇癪の際にはお気に入りのおもちゃや絵本などで気をそらすのが効果的です。
たとえば、音の出るおもちゃや触り心地の良いぬいぐるみなど、感覚的に楽しめるアイテムを活用しましょう。
また、親御さんが笑顔で手をたたいたり歌を歌ったりして、一緒に楽しい雰囲気を作ると、お子さまの気持ちが切り替わりやすくなります。
生活リズムを整える
1歳児は、生活リズムが不規則になると癇癪を起こしやすくなります。
とくに、睡眠不足や空腹が癇癪の引き金となることが多いとされているのです。
朝は毎日同じ時間に起き、昼寝や食事のタイミングを安定させるよう心掛けましょう。
日中は適度に体を動かす時間を取り入れることで夜の睡眠が深くなり、翌日の気分も安定しやすくなります。
落ち着いたらほめる
1歳児は、親御さんの言葉や表情から自分の行動が認められたことを感じ取りやすい時期です。
癇癪が収まったら、「泣き止めてすごいね」「おもちゃをちゃんと置けたね」といった具体的な行動をほめてあげましょう。
ほめるタイミングが早ければ早いほど、ポジティブな行動を学びやすくなります。
親御さんの優しい笑顔は、お子さまの心をさらに安心させる大切な要素です。
気をつけたい逆効果な対処法とは?
- 怒鳴ったり、強い口調で叱る
- 無視して放置する
- 手をあげる、乱暴な態度をとる
- すぐに要求を全て受け入れる
- 長時間叱り続ける
1歳児はまだ感情を上手に表現できず、親御さんの対応次第で癇癪が悪化することも少なくありません。
怒鳴る、無視するなどの行動は、お子さまに恐怖や不安を与え、状況をさらに混乱させる原因になります。
また、すぐに要求を全て受け入れると、「癇癪を起こせば思い通りになる」と学習してしまう恐れがあります。
親御さんが冷静に対応し安心感を与えることが、癇癪を和らげるために最も大切です。
発達障がい?気になったときに専門家に相談する目安とは?
1歳児の癇癪があまりに激しい場合や発達の遅れが気になる場合、早めに専門家に相談することが大切です。
たとえば、1歳半を過ぎても単語が出ない、特定の音や触感を強く嫌がる、目を合わせようとしないといった特徴が見られる場合には、地域の保健センターや小児科に相談してみましょう。
1歳児は個人差が大きい時期ですが、早期に専門家の意見を聞くことで不安を軽減しながら適切な支援が受けられる可能性があります。
相談を通じて、親御さんも安心感を得ることができるでしょう。
ひとりで悩まず専門家への相談も考えよう
1歳児の癇癪が激しい、発達の遅れが気になると感じたら早めに専門家に相談することで、不安を軽減し、適切なサポートを受けることができます。
小さな疑問でも、親御さんだけで抱え込まずに、地域の相談窓口や医療機関を頼りましょう。
相談できる窓口
地域の保健センターや子育て支援センターは、1歳児の癇癪や発達について相談できる第一歩としておすすめです。
保健師や育児相談員が無料でアドバイスをしてくれるため、気軽に利用することができるのもポイント。
また、1歳児の成長や発達に関する検診が行われる場合もあるので、定期的に訪れることで安心感を得られるでしょう。
窓口のスタッフは親身に対応してくれるため、些細な悩みでも相談しやすい環境が整っています。
医療機関の受診も検討しよう
小児科や発達専門のクリニックでは、1歳児の癇癪や発達の遅れについて、より具体的な診断やアドバイスを受けることができます。
たとえば、「言葉がほとんど出てこない」「感覚の過敏さが強い」など、日常生活で気になるポイントを伝えれば、必要な支援を受けるきっかけが見つかります。
専門的な検査や観察を通じて、お子さまの成長を支えるための適切なアプローチを教えてもらえるでしょう。
まとめ
1歳児の癇癪は成長の一環として起こるものですが、親御さんの対応次第で改善が期待できます。
予防策や対処法を日常に取り入れつつ、必要に応じて専門家に相談することで、親子ともに安心して過ごせる時間を増やしていきましょう。
「こどもデイサービスセンター なごみ」に、お気軽に相談ください

札幌市清田区里塚にある児童発達支援・放課後等デイサービス「こどもデイサービスセンター なごみ」では、発達に課題のある0歳から18歳までの児童をお預かりし、「書道・学習サポート・食育・花育・感覚統合」などを通しお子様へのサポートをおこなっています。
不安を抱えた親御さんの不安をわずかでも取り除ける場になるようサポートさせて頂きます。療育の体験をしていただくこともできますので、お近くの方は、お気軽にお問い合わせください。
なごみの療育の様子はこちらからご覧になれます。
Instagramはこちら「こどもデイサービスセンター なごみ」は親御さまを応援しています。
ご相談はこちら