【場面緘黙症あるある】困りごとを知っていますか?理解を深めて、適切なサポートを!

【場面緘黙症あるある】困りごとを知っていますか?理解を深めて、適切なサポートを!

「家では話せるのに、学校や公共の場では声が出ない」

これが場面緘黙症のお子さまによく見られる特徴です。

しかし、親御さんの中には「どんな場面で困るの?」「どう対応すればいいの?」と悩む方も多いでしょう。

この記事では、場面緘黙症のあるあるな困りごとを紹介しながら、適切なサポート方法を札幌市清田区里塚にある児童発達支援・放課後等デイサービス「こどもデイサービスセンターなごみ」が解説します。

お子さまの気持ちを理解し、無理のない支援を心がけましょう。

場面緘黙症とは?

場面緘黙症とは、家庭では問題なく話せるのに、学校や人前など特定の環境では言葉が出なくなる状態を指します。

これは単なる恥ずかしがり屋とは異なり、強い緊張や不安によって話せなくなるものです。

本人は「話したい」と思っているのに体が固まってしまい、声が出なくなることもあります。

周囲が無理に話させようとすると、さらに不安が高まり症状が長引くことも。

お子さまのペースを大切にしながら、適切なサポートを行うことが重要です。

場面緘黙症あるある|よくある困りごと7つ紹介します

場面緘黙症あるある|よくある困りごと7つ紹介します

場面緘黙症のお子さまは、日常のさまざまな場面で困りごとを抱えています。

「話せない」だけでなく、表情や動作が硬くなることもあり周囲から誤解されることも。

ここでは場面緘黙症のあるあるな困りごとを紹介しながら、親御さんや周囲の理解を深めるためのヒントをお伝えします。  

1、名前を呼ばれても返事ができない

学校の授業中、先生に名前を呼ばれても返事ができず固まってしまうケースがあります。

本人に答えたい気持ちがあっても、緊張で声が出なくなってしまうのです。

そのため、周囲から「内気」「恥ずかしがり屋」と誤解されることも。

とくに、出席確認や発表の場面では強いプレッシャーを感じやすく、授業への参加が難しくなることがあります。

先生と事前に相談し、うなずくだけでOKにするなど負担を減らす工夫が必要です。

2、給食やお弁当の時間に「いただきます」が言えない

場面緘黙症のお子さまは、みんなで一緒に食べる場面でも困ることがあります。

たとえば、給食の前の「いただきます」が言えず、黙ったままになってしまい本人にプレッシャーがかかることも。

また、「おかわりがほしい」「苦手なものを減らしてほしい」などの簡単な声かけもできず、食事の時間が苦痛になってしまうケースもあるのです。

先生や周囲がジェスチャーやカードで意思表示できる環境を整えると、安心して過ごしやすくなります。

3、友達に話しかけられてもうなずくだけになる

学校で友達に話しかけられても、緊張のあまり声が出せずにうなずくだけになってしまうことがあります。

本人は「話したい」という気持ちはあるものの、どうしても言葉が出ないため消極的な性格とされやすいのです。

この場合、最初はジェスチャーや筆談を活用し、徐々に短い言葉を引き出す工夫が大切になります。

周囲の子どもにも、無理に話させようとせず見守ることの大切さを伝えましょう。

4、学校行事や発表の場で固まってしまう

運動会や学芸会など、人前に立つ場面では極度の緊張を感じ、動けなくなることがあります。

周りは「やりたくないのかな?」と思うかもしれませんが、実際はやりたくても体が固まってしまい動けなくなっているのです。

とくに周囲の視線が集まる場面では、不安が一層強まり身動きが取れなくなることも少なくありません。

負担の少ない役割を担当させたり、事前に先生と一緒にリハーサルしたりすることで、少しずつ自信を持たせていきましょう。

5、トイレに行きたくても先生に言えない

学校でトイレに行きたくなっても、先生に声をかけられず我慢してしまうことがあります。

授業中に「トイレに行っていいですか?」と聞くことができず、お漏らししてしまうケースも。

とくに、みんなの前で声を出すことが難しいお子さまに多い困りごとになっています。

先生と相談し、トイレに行きたいときはカードを見せる、決まった時間に声かけをするなど事前の工夫が大切です。

お子さまが安心して過ごせるよう、学校側との連携を取っていきましょう。

6、名前を聞かれても答えられない

初対面の人に「お名前は?」と聞かれても、答えられず黙ってしまうことがあります。

幼稚園や小学校では、先生や友達に名前を尋ねられる機会が多く、答えられないことで「恥ずかしがり屋」と思われることも。

場面緘黙のお子さまにとっては、たとえ短い言葉でも声を出すことが大きな負担になります。

そのため、名前を書いたカードを持たせる、先生が代わりに紹介するなど、本人が無理なく対応できる工夫をしていきましょう。

7、誤解されることが多くなる

場面緘黙症のお子さまは、声が出せず答えられないことで、「無視している」「話す気がない」と誤解されること多くなります。

本人は答えたくても声が出ない状態のため、誤解されることでさらに不安や緊張が強まり、話しにくくなってしまうのです。

周囲が場面緘黙の特性を理解し、「話したくなったら話していいよ」と温かく見守ることで、お子さまが少しずつ安心して話せる環境を作りましょう。

場面緘黙症|周りのサポートと配慮

場面緘黙症のお子さまが安心して過ごせるようにするには、家族や学校など周囲のサポートが重要です。

無理に話させるのではなく、お子さまの気持ちを尊重しながらできる工夫を取り入れることで、少しずつ話せる場面を増やしていきましょう。

ここでは、具体的なサポート方法について紹介します。

無理に話させず安心できる環境をつくる

場面緘黙症のお子さまは、「話すこと」を強制されるとさらに不安が強まり声が出なくなってしまいます。

「どうして話さないの?」「頑張って話してごらん」と促すのではなく、まずは話さなくても安心して過ごせる環境を整えましょう。

たとえば、学校では発言を求めるのではなくジェスチャーや筆談を使えるようにする、友達と遊ぶ時間を少しずつ増やして会話が練習できる機会を作るなどの工夫が有効です。

言葉以外のコミュニケーション手段を用意する

声が出ないときでも、意思を伝えられる手段を用意するとお子さまのストレスが軽減されます。

たとえば「はい」「いいえ」を指で示す方法や、カードやノートを使って筆談するなど、使いやすい方法を話し合ってみましょう。

学校では、先生と事前に「トイレに行きたいときはカードを見せる」「給食のおかわりは指で合図をする」などのルールを決めておくと安心できます。

言葉以外の方法で意思を伝える経験を積むことで、少しずつ話すことへの不安も軽減されていきます。

先生や周囲の理解を深める

場面緘黙症は見た目では分かりにくいため、学校や習い事の先生、周りの子どもたちに理解してもらうことも大切です。

「話さない=話したくない」と誤解されやすいため、先生には場面緘黙の特性を説明し、「話すことを強要しない」「話せなくてもできる範囲での活動を促す」などの対応をお願いしましょうしょう。

また、周囲の子どもにも「〇〇さんは声が出にくいことがあるけど、心の中ではお話ししてるよ」と伝えると、無理に話させようとするのを防げます。

成功体験を積み重ねる

お子さまが少しでも話せたときや自分の意思を伝えられたときは、その努力を認めてあげることが一番大切です。

たとえば、「お友達にうなずけたね」「先生にカードを見せられたね」と具体的に声をかけることで、「話さなくても伝わる」という安心感につながります。

小さな成功を積み重ねることで、「できた!」という自信が生まれ、少しずつ話せる場面が増えていくでしょう。

焦らずお子さまのペースに寄り添いながら、温かく見守ってあげてください。

まとめ

場面緘黙症のお子さまに対しては、安心して過ごせるよう無理に話させず気持ちを尊重することが大切です。

言葉以外のコミュニケーション手段を取り入れたり、先生や周囲の理解を深めることで、少しずつ話せる場面を増やしていきましょう。

また、小さな成功体験を積み重ねることでお子さまが自信を持てるようになります。

焦らずお子さまのペースに寄り添いながら、見守っていきましょう。

「こどもデイサービスセンター なごみ」では、療育体験も受付けております

札幌市清田区里塚にある児童発達支援・放課後等デイサービス「こどもデイサービスセンター なごみ」では、発達に課題のある0歳から18歳までの児童をお預かりし、「書道・学習サポート・食育・花育・感覚統合」などを通しお子様へのサポートをおこなっています。

不安を抱えた親御さんの不安をわずかでも取り除ける場になるようサポートさせて頂きます。療育の体験をしていただくこともできますので、お近くの方は、お気軽にお問い合わせください。

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