「うちだけ?」発達障害の親子関係がうまくいかない原因と解決策を紹介します

発達障がいを持つお子さまとの関係がうまくいかないと感じ、「うちだけ?」と悩むことはありませんか?

発達特性による行動やコミュニケーションの違いに戸惑い、イライラや落ち込みを感じる親御さんは少なくありません。

この記事では、親子関係がうまくいかない原因と、その解決策を具体的に札幌市清田区里塚にある児童発達支援・放課後等デイサービス「こどもデイサービスセンター なごみ」が解説します。親子の関係をより良くするためのヒントを見つけ、少しずつできることから試してみましょう。

発達障害の親子関係がうまくいかない4つの原因

発達障がいのあるお子さまと接する中で、「どうして伝わらないの?」「なぜこんな行動をするの?」と悩むこともあるでしょう。

ここでは、親子関係がうまくいかない背景にある原因を見ていきましょう。

1、発達障害の特性が理解できない

発達障がいのあるお子さまは、独特の感覚や思考パターンを持っていることが多く、親御さんがその違いに戸惑いがちです。

たとえば、言葉の裏の意味を読み取るのが苦手で、何気ない一言が深刻に受け止められてしまったり、予定の変更にパニックを起こしてしまったりすることがあります。

「こういうものだ」と考えていることが、お子さまにとってはまったく違う形で伝わっていることも少なくありません。

2、発達障害を受け入れられない

発達障がいの診断を受けると、それまで当たり前だと思っていた子育ての形が大きく変わり、親御さんもどう向き合えばいいのかわからなくなると感じるでしょう。

また、「受け入れる=あきらめる」と感じてしまい、子育ての先が見えなくて悩んでしまうことも。
そのため発達障がいをしっかり知り、お子さまに合った接し方を学ぶことが大切になります。

3、親のストレスと疲労

毎日、お子さまのペースに合わせて接するのは大変なことです。
とくに癇癪やこだわりの強さに対応し続けていると、どうしてもイライラすることもあるでしょう。

周囲に相談しても理解してもらえずに、親御さんは一人で抱え込んでしまいがちです。

気づかないうちに心の余裕がなくなっていくため、ストレスを溜め込まず自分の気持ちをケアすることが大切になります。

4、環境要因

家庭でどれだけ工夫をしても、学校や社会の理解がなければ、お子さまも親御さんも苦しい思いをしてしまいます。

たとえば、学校で先生や友達に特性を理解してもらえず、トラブルが増えてしまうこともあるでしょう。

また、周囲のサポートが不足していると、親御さんも相談できる相手がいなくなり孤立感を抱えてしまうことも。

「うちだけが大変なのでは?」と思う前に、地域の支援機関や専門家とつながることで、親子の負担を軽くしていきましょう。

子供の特性を理解することも親子関係を改善する一歩

発達障がいのあるお子さまは、それぞれ異なる特性を持っています。
「なぜこんな行動をするの?」と悩むことも、特性を理解することで少しずつ納得できるようになるでしょう。

ここでは、主な発達障がいの特性について解説します。

自閉スペクトラム症(ASD)の場合

ASDのお子さまは、物事を論理的に捉えたり、一度学んだことを正確に覚えるのが得意な傾向にあります。

また、興味のある分野に対しては深く集中し、専門的な知識を身につけることにも長けています。
一方で、コミュニケーションの取り方や物事の解釈が独特なこともあり、親御さんとのやりとりがすれ違いがちです。

たとえば、曖昧な指示が伝わりにくく、「ちゃんとしなさい」「あとでやってね」と言われても、具体的にどう行動すればいいのかわからなくなってしまいます。

また、急な予定変更や騒がしい環境が苦手で、パニックになってしまうこともあるでしょう。

注意欠如・多動症(ADHD)の場合

ADHDのお子さまは好奇心が旺盛で行動力もあり、思い立ったらすぐに挑戦するエネルギーを持っています。

新しいことをすぐに試す柔軟さや、アイデアが豊富で創造力に優れている点も長所の一つです。

一方で、気が散りやすかったりじっとしているのが苦手だったりするため、話を最後まで聞くことが難しく、同じことを何度も伝えなければなりません。

また、衝動的に行動してしまい、感情を抑えられずに周囲と思わぬトラブルにつながることもあります。

学習障害(LD)の場合

LDのお子さまは物事を映像やイメージで捉えるのが得意で、創造力や発想力が豊かです。文章を読むのが苦手でも、視覚的な情報を活用すると理解しやすい場合や、算数が苦手でも図やパターンを使うとスムーズに学習できるでしょう。

一方で、読み書きや計算など特定の分野に苦手さを抱えていることがあり、「どうしてこんなに簡単なことができないの?」と周囲が思ってしまうこともあります。

しかし、お子さま自身も努力してもうまくいかないことに悩んでいることが多く、苦手なことを責められ自信をなくすケースが少なくありません。

今日からできる!親子関係改善コミュニケーション術5つ紹介

発達障がいのあるお子さまと接するうえで、うまく伝わらない・思いがすれ違うと感じることも多いでしょう。

しかし、親御さんの工夫次第でコミュニケーションがスムーズになり、親子関係が少しずつ改善されます。

ここでは、今日から親子でできるコミュニケーション方法を紹介します。

1、お子さまの気持ちに寄り添う

お子さまが癇癪を起こしたり、思い通りにいかなくて怒ったりしたとき「なぜそんなことで?」と思うかもしれません。

しかし、発達障がいのあるお子さまにとっては、親御さんには伝わらない不安や戸惑いを感じているのです。

まずは「そう感じているんだね」「困ったね」と気持ちを受け止めるだけでも、お子さまは安心しやすくなります。

解決策をすぐに提示するより、共感を示すことで親子の信頼関係を深めましょう。

2、具体的な言葉で伝える指示

発達障がいのあるお子さまは、曖昧な表現では何をすればいいのか分かりません。
「早くして」「ちゃんとしなさい」と言われても、何をどうすればいいのか戸惑ってしまうのです。

そこで「靴を履いて玄関に行こう」「おもちゃを箱に入れて片付けよう」と、具体的な行動を言葉にすれば指示が伝わりやすくなります。

また、一度にたくさんのことを伝えると混乱しやすいため、ひとつずつ順番に伝えるのが大切です。

3、視覚的なツールを活用する

言葉だけの指示では理解しにくい場合、イラスト・写真・スケジュール表を活用すると、お子さまにとってもわかりやすくなります。

たとえば「朝の準備」「お風呂の入り方」などを絵カードで示すと、やるべきことが一目で分かるためスムーズに行動しやすくなるのです。

また、感情を表すイラストを使い、お子さまが今の気持ちを選んで伝えられるようにするのもおすすめ。

視覚的なサポートを取り入れれば、親子のコミュニケーションが円滑になります。

4、スモールステップで成功体験を積む

「できるはずなのに、どうしてやらないの?」と感じる場面があるかもしれませんが、発達障がいのお子さまにとってはハードルが高いこともあります。

そこで「宿題を全部終わらせる」のが難しい場合は、「まず1ページだけやる」といったスモールステップに分けて、達成感を得ていきましょう。

小さな成功体験の積み重ねで自信がつき、少しずつできることが増えていきます。
親御さんがその都度「できたね!」と声をかければ、さらなるやる気につながるでしょう。

5、感情コントロールのサポート

発達障がいのお子さまは感情のコントロールが苦手で、気持ちが高ぶると自分で落ち着くのが難しくなってしまいます。

そこで「静かにしなさい」と言うよりも、事前にクールダウンできる方法を決めておき、お子さまも安心する状況を作りましょう。

たとえば、「深呼吸をする」「お気に入りのぬいぐるみを抱く」「静かな場所で休む」など、落ち着く方法を一緒に考えておくとスムーズに気持ちを切り替えやすくなります。

親自身のストレス軽減とセルフケア方法の紹介

発達障がいのあるお子さまの育児は、親御さんにとって負担となることも多いです。
そのため日々のストレスが積み重なると心の余裕もなくなり、親子関係にも影響してしまうことも。

ここでは、親御さん自身がリフレッシュし無理なく子育てを続けられるよう、ストレス軽減の方法を紹介します。

ストレス解消法を見つける

日々の育児に追われる中で、知らず知らずのうちにストレスは溜まります。
うまく発散できずにいると、気持ちが沈んだり些細なことでイライラしたりしやすくなるものです。

大切なのは、短時間でも気分転換できる方法を取り入れること。

好きな音楽を聴いたり軽い運動をしたり、コーヒーを1杯ゆっくり飲む時間を作るだけでも、気持ちを落ち着かせられます。

休息時間を確保する

発達障がいのあるお子さまの育児では、常に気を張ってしまい心の休まる時間が少なくなりがちです。
意識的に休息を取ることで、心身の負担を軽減しましょう。

たとえば、お子さまが学校や保育園に行っている間に一息つく・短時間でも仮眠をとる・夜に自分の時間を作るなど、小さな自分時間を取り入れることが大切です。

親御さん自身が元気でいることは、お子さまと向き合うためにも欠かせません。

同じ悩みを抱える親と繋がる

発達障がいのあるお子さまを育てていると、周囲に理解してもらえず孤独を感じることがあります。

そこで、同じ立場の人と話して悩みを共有し、気持ちを軽くすることが大切です。
地域の支援グループやオンラインコミュニティを活用すれば、共感し合える仲間とつながりやすくなります。

経験を分かち合い情報交換をすることで、新たな視点や解決策を見つけていきましょう。
一人で抱え込まず、頼れる場を見つけてみてください。

専門家やカウンセラーに相談する

育児の悩みは一人で抱え込まず、専門家に相談することで心の負担を軽くしましょう。

発達障害者支援センターや自治体の相談窓口では、専門の相談員が話を聞き、適切なアドバイスをしてくれます。

カウンセラーに話を聞いてもらうことで、自分の気持ちを整理し前向きに考えられるようになります。

オンラインカウンセリングなど、気軽に利用できるサービスも増えているため、自分に合った方法を取り入れると良いでしょう。

相談先|一人で悩まず周りに頼る

発達障がいのあるお子さまとの関係に悩んでいるとき、一人で抱え込むと不安やストレスがさらに大きくなってしまいます。

適切な相談先を知ることで、具体的なアドバイスを得たり気持ちを整理したりしていきましょう。

発達障害者支援センター・医療機関・親同士の交流の場など、頼れる場所を活用しながら無理なく子育てを続けていくことが大切です。

まとめ

発達障がいのあるお子さまとの関係に悩むことは、決して珍しいことではありません。
親子のすれ違いやストレスを感じることがあっても、お子さまの特性を理解し工夫を取り入れることで少しずつ関係を改善できます。

親御さん自身の心のケアも大切にしながら、相談できる場所を活用し無理をせず向き合っていきましょう。

一人で抱え込まず、頼れる環境を見つけることが大切です。

お子さまの発達障がいが気になったら「こどもデイサービスセンター なごみ」に、お気軽に相談ください

札幌市清田区里塚にある児童発達支援・放課後等デイサービス「こどもデイサービスセンター なごみ」では、発達に課題のある0歳から18歳までの児童をお預かりし、「書道・学習サポート・食育・花育・感覚統合」などを通しお子様へのサポートをおこなっています。

不安を抱えた親御さんの不安をわずかでも取り除ける場になるようサポートさせて頂きます。療育の体験をしていただくこともできますので、お近くの方は、お気軽にお問い合わせください。

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