
お子さまの発達障がいを疑い支援を考えているのに、夫が受け入れずに否定的な態度を取る、そんな状況に悩むお母さんは少なくありません。
「個性の範囲だろう」「育て方の問題じゃないか?」と決めつけられ話し合いも進まないと、夫婦関係にも影響を与えてしまいます。
この記事では、発達障がいを認めない夫の心理や背景を解説し、少しずつ理解を深めてもらうための具体的な方法を、札幌市清田区里塚にある児童発達支援・放課後等デイサービス「こどもデイサービスセンターなごみ」が紹介します。
なぜ夫は発達障害を認めないの?その心理と背景
お子さまの発達障がいを認めない夫には、さまざまな心理的な背景があります。
ここでは、その理由について詳しく解説します。
発達障害への知識不足や偏見
発達障がいに対する知識が乏しいと、誤解や偏見を持ちやすくなります。
「ただのわがまま」「しつけの問題」と決めつけてしまうことも少なくありません。
特に、過去に発達障がいについて学ぶ機会がなかった場合、その概念自体に馴染みがなく受け入れるのが難しくなることも。
まずは正しい情報を知ることが、理解への第一歩となります。
子供の発達障害を受け入れたくないという気持ち
「わが子に障がいがあるなんて認めたくない」という気持ちから、発達障がいを否定するケースもあります。
自分の育て方に問題があると思いたくなかったり、「普通の子に育てたい」という思いが強すぎたりすることが影響するケースもあるでしょう。
夫にとってお子さまの発達障がいを受け入れることは、時間がかかる場合があるのです。
周囲の目を気にする気持ち
「子どもが発達障がいだと知られたらどう思われるだろう?」と、周囲の反応を気にする夫もいます。
とくに、親・友人・職場の同僚などの評価を気にしやすいタイプだと、子どもの発達障がいを隠したがる傾向があります。
世間体を重視するあまり、現実を直視できなくなってしまうのです。
こうした夫の気持ちも理解しつつ、少しずつ向き合うことが大切になります。
夫に理解を深めてもらうための4つのステップ
発達障がいを認めない夫に対して、頭ごなしに否定したり無理に理解を求めたりしても逆効果になります。
大切なのは、夫の気持ちに寄り添いながら、少しずつ認識を変えていくことです。
ここでは、夫に理解を深めてもらうための具体的なステップを紹介します。
ステップ1:発達障害に関する正しい情報を提供する
発達障がいに関する知識がないと、誤った先入観や偏見を持ちがちです。
そのため、まずは正しい情報を夫に伝えましょう。
本や専門家が監修するウェブサイト、行政が発信する情報など、信頼できる資料を一緒に見ることから始めてみてください。
また、お子さまの特性を具体的に説明することで漠然とした不安を減らすこともできるでしょう。
ステップ2:2次障害(うつ・不登校など)についての説明
発達障がいを適切に理解し支援を受けられないと、お子さまがストレスを抱え込み、うつや不登校などの2次障害につながります。
「今は困っていないから大丈夫」と考えてしまう夫に対しては、将来的なリスクを伝えるのが重要です。
「適切なサポートをすることで、お子さまの可能性を広げられる」と前向きな視点で話すと、夫の意識が変わるきっかけになるでしょう。
ステップ3:夫のペースに合わせて話し合いを進める
夫に理解してもらいたいからと、一度にたくさんの情報を伝えたり強い言葉で説得しようとしたりすると、かえって拒否反応を引き起こすことがあります。
大切なのは夫のペースを尊重しながら、少しずつ話し合いを進めることです。
まずは日常の会話の中で軽く話題に出す、興味を持ちそうなポイントから伝えるなど、無理のない方法でアプローチしましょう。
ステップ4:専門家に説明してもらう
家族の話には耳を貸さない場合でも、専門家の意見には納得しやすいケースがあります。
発達支援センターや医療機関の相談窓口、保健所の発達相談などを利用し、第三者の視点から説明を受けてみましょう。
また、夫が直接専門家に相談するのが難しい場合は、夫婦で講演会やセミナーに参加するのもおすすめです。
客観的な情報を得ることで、夫の意識が変わるきっかけにもなります。
夫婦で子供を支援するための3つのコツを紹介

発達障がいのあるお子さまを支えるには、夫婦の協力が大切です。
意見の違いがあっても、共にお子さまのためにできることを考え、一緒に成長を支える姿勢が求められます。
ここでは、夫婦で協力して支援するためのポイントを見ていきましょう。
1、子供の特性について学ぶ
発達障がいのあるお子さまには、一人ひとり異なる特性があります。
感覚の敏感さやこだわりの強さ、コミュニケーションの仕方などを理解し適切な接し方を学びましょう。
夫婦で専門書を読んだり支援センターの講座に参加したりすれば、共通の理解が深まります。
夫もお子さまの特性を知ることで、「こういうときはこう接すればいい」と対応しやすくなるでしょう。
2、夫婦で役割分担を決めて協力する
子育ての負担が一方に偏ると、ストレスがたまりやすくなります。
夫婦で役割分担を決め、それぞれの得意なことを活かしながら支援していきましょう。
たとえば、夫が外で情報を集めたりお子さまの遊び相手になったりするのも支援の一つ。
お互いの負担を減らしながら、無理なく支援を続けられる環境を整えてください。
話し合いを重ねて、夫も主体的に関われるようにすることが大切です。
3、夫婦で情報共有や意見交換をする
発達障がいの支援は、一度学んで終わりではありません。
お子さまの成長とともに状況が変化していくため、夫婦で定期的に情報を共有し意見交換が必要です。
日々の様子や気づいたことを伝え合うことで、より効果的な支援ができます。
忙しくてじっくり話す時間が取れない場合は、後で確認ができるメモやチャットアプリを活用してみましょう。
夫婦の連携が深まることで、お子さまへのサポートもより充実します。
夫婦関係を改善するコミュニケーション術
夫が発達障がいを認めない状況が続くと、夫婦の会話が減ったり感情的にぶつかったりしがちですが、冷静に話し合いを続けることこそお子さまの支援にもつながります。
ここでは、夫婦関係を改善するためのコミュニケーションの工夫を見ていきましょう。
批判したくなる気持ちを抑え、どうしてほしいのか考えて伝えよう
「どうして分かってくれないの?」と責めるような言葉は、夫の反発を招きやすくなります。
批判ではなく、「こうしてもらえると助かる」と具体的に伝え、建設的な話し合いをしていきましょう。
また、夫の考えにも耳を傾けることで、対立ではなく協力の形を作れます。
感情的になりそうなときこそ一度冷静になり、伝え方を工夫してみましょう。
「ありがとう」「ごめんなさい」を少しずつ増やしていく
夫婦の関係を良好にするためには、日々の言葉がけが重要です。
相手に対する「ありがとう」や「ごめんなさい」を意識的に増やすことで、お互いの気持ちが和らぎ、良い関係を築きやすくなります。
たとえば、夫が子どもと遊んでくれたときに「ありがとう」と伝えるだけでも、夫の協力意識が高まりやすくなります。
小さな一言を積み重ねることで、夫婦の関係は少しずつ改善していくでしょう。
夫婦でリフレッシュする時間を作る
発達障がいのお子さまの支援に向き合う中では、夫婦の時間が減りストレスが溜まってしまうので、たまには2人でリフレッシュする時間を持ちましょう。
子どもを預けて短時間の外出をしたり、一緒に好きなテレビ番組を見たりするだけでも、気持ちが和らぎます。
夫婦関係が安定すると、お子さまにも良い影響を与えるため、「夫婦の時間」を意識して作るようにしてください。
利用できる支援機関と専門家
発達障がいの支援には、さまざまな専門機関や専門家を活用するのが重要です。
自治体の発達支援センターや療育機関では、発達の特性に応じたアドバイスが受けられ、児童発達支援事業所ではお子さまの発達をサポートするプログラムを提供しています。
さらに、医療機関の発達外来や心理士・臨床心理士のカウンセリングも有効です。
夫婦で相談できる場を見つけることで、より適切な支援を受けましょう。
まとめ
発達障がいを認めない夫に対しては、無理に理解を求めるのではなく少しずつ情報を伝え、夫の気持ちに寄り添うことが大切です。
夫婦で協力しながらお子さまに合った支援を進めることが、より良い環境を整えるためにも不可欠になります。
また、専門機関を活用しながら相談を重ねることで、夫婦の負担を減らしお子さまの成長をしっかりサポートしていきましょう。
お子さまの発達障がいが気になったら「こどもデイサービスセンター なごみ」に、お気軽に相談ください

札幌市清田区里塚にある児童発達支援・放課後等デイサービス「こどもデイサービスセンター なごみ」では、発達に課題のある0歳から18歳までの児童をお預かりし、「書道・学習サポート・食育・花育・感覚統合」などを通しお子様へのサポートをおこなっています。
不安を抱えた親御さんの不安をわずかでも取り除ける場になるようサポートさせて頂きます。療育の体験をしていただくこともできますので、お近くの方は、お気軽にお問い合わせください。
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