カサンドラ症候群とはわかりやすく解説!原因・症状・対処法まで|チェックリスト付き

「カサンドラ症候群」という言葉を聞いたことがありますか?
発達障がいのある家族との関係に悩み、孤独感や精神的な疲れを抱える状態を指す言葉です。

お子さまの言動に理解が追いつかず、ストレスを感じている親御さんは少なくありません。

この記事ではカサンドラ症候群の原因や症状対処法についてわかりやすく解説し、改善のための具体的な方法を、札幌市清田区里塚にある児童発達支援・放課後等デイサービス「こどもデイサービスセンターなごみ」が紹介します。

カサンドラ症候群とは?

カサンドラ症候群とは、主に発達障がいのあるパートナーとの関係で生じる心理的な負担を指します。

相手との意思疎通がうまくいかず、共感が得られないことで強い孤独感やストレスを感じ、うつ症状などの精神的な不調を引き起こすことが特徴です。

一般的には夫婦間で起こることが多いとされていますが、親子関係においても同様の状況が発生することもあります。

発達障がいのあるお子さまと向き合う中で、気持ちが通じない、育児の負担を一人で抱えてしまうといった状況が続くと母親がカサンドラ症候群の状態に陥ることがあるのです。

こうした負担を軽減するためには、お子さまの特性を理解し適切な対処法を取り入れることが重要になります。

カサンドラ症候群になる原因

カサンドラ症候群の主な原因は、発達障がいのあるお子さまとのコミュニケーションの難しさとされています。

発達障がいの特性として、共感力が低かったり会話も一方通行になったりすることがあり、親御さんが「気持ちが通じない」と感じやすくなってしまうのです。

また、周囲に相談できる人がいない理解してもらえない状況が続くと、孤立感が強まり精神的な負担も増大します。

こうした積み重ねが、カサンドラ症候群の発症につながるのです。

カサンドラ症候群になりやすい人の傾向

カサンドラ症候群になりやすい母親には、共感力が高く相手の気持ちを深く考える傾向があります。

お子さまの気持ちを理解しようと努力しても思うように伝わらず、孤独感を抱きやすいのも特徴といえるでしょう。

また、責任感が強く「私が頑張らなければ」と一人で抱え込んでしまう人も多いです。
さらに、周囲に相談できる環境がないと悩みをため込んでしまい、より深刻な精神的負担につながる可能性があります。

カサンドラ症候群の具体的な症状

カサンドラ症候群は、さまざまな症状を引き起こします。
ここでは、心の不調・身体的な不調の具体例を詳しく見ていきましょう。

精神的な症状

カサンドラ症候群の母親は、孤独感や無力感が強く出るとされています。
「どうして私だけがこんなに苦しいのか」と感じ、気持ちがふさぎ込みやすくなることも。

さらに、不安や焦りが続くことで睡眠の質も低下し、気分の浮き沈みが激しくなることもあります。
こうした状態が長引き、うつ状態に陥るケースもあるため、早めのケアが必要です。

身体的な症状

精神的なストレスが蓄積すると、身体にも影響が出てきます。
代表的な症状として、頭痛・めまい・胃痛・動悸などが挙げられます。

また、慢性的な疲労感が続いたり食欲の低下を感じたりもするでしょう。
特に強いストレスによって自律神経が乱れると、寝つきが悪くなったり体調を崩しやすくなったりして、日常生活にも影響が出るため注意が必要です。

カサンドラ症候群のセルフチェックリスト

カサンドラ症候群が気になる方は、以下の項目に当てはまるものがないかチェックしてみましょう。

  • お子さまとの会話がかみ合わず、意思疎通が難しいと感じる
  • どれだけ頑張っても、お子さまに気持ちが伝わらないと感じる
  • 育児をしているのに、どこか孤独感がある
  • 周囲に相談できる人がおらず、一人で抱え込んでしまう
  • 「私がもっと頑張ればうまくいく」と自分を責めることが多い
  • 不安や焦りを感じることが多く、心が落ち着かない
  • 夜、考え事をしてしまい、なかなか寝つけない
  • 頭痛やめまい、胃の不調など、ストレスによる体調不良が増えた
  • 家族と一緒にいるのに、気持ちが満たされないと感じる
  • 子育ての喜びよりも、疲れやストレスを感じることが多い

3つ以上当てはまる場合、カサンドラ症候群の可能性があります。
5つ以上当てはまる場合は、精神的な負担が大きくなっている可能性があるため早急な対処が必要です。

少しでも不安を感じたら、専門家への相談を検討し心身のケアを大切にしましょう。

カサンドラ症候群の治療法

カサンドラ症候群の症状を改善するには、一人で抱え込まず周囲の助けを得ながら適切な対処が必要です。

ここでは、カサンドラ症候群の治療法について具体的に紹介します。

周囲に相談し、支援を受ける

カサンドラ症候群の母親は、一人で悩みを抱え込みやすい傾向があります。

そんなときは、信頼できる人に話をしてみましょう。
家族や友人に状況を伝えたりして気持ちを伝えたりしてみるだけでも、軽くなることがあります。

また、発達支援センターや育児相談窓口を活用するのもおすすめです。
同じ悩みを持つ親御さんが集まるサポートグループを探し、共感や理解を得られる仲間を探すのも良い対処法といえるでしょう。

自分の時間を大切にする

育児に追われる日々の中では、つい自分自身を犠牲にしすぎてしまいます。

カサンドラ症候群を改善するには、母親自身の心のケアも重視しましょう。
趣味の時間を持つ、カフェで一息つくなど短時間でもリラックスできる時間を確保することで、ストレスを和らげられます。

「子ども優先で自分は後回し」と考えず、自分を大切にすることが長期的に良い子育てにつながるのです。

専門家に相談する

カサンドラ症候群の症状が強く、日常生活に支障をきたしている場合は、専門家のサポートを受けましょう。

心理カウンセリングでは、気持ちの整理やストレスの対処法を学ぶことができます。

また、必要に応じて医師の診察を受けることで、適切な治療やアドバイスを受けられます。
「つらい」と感じたら、無理せず専門家の力を借りることが大切です。

カサンドラ症候群から抜け出すための対処法

カサンドラ症候群から抜け出すためには、まず「一人で抱え込まないこと」が大切です。

信頼できる人に悩みを話し、理解や共感を得るだけでも気持ちが軽くなります。

また、自分の時間を意識的に確保し、心をリフレッシュすることも重要です。
さらに、発達支援センターやカウンセリングなど、専門機関を活用することで具体的なアドバイスを受けてみましょう。

無理をせず、少しずつでも自分の負担を軽減してみてください。

カサンドラ症候群のある方が利用できる相談先

カサンドラ症候群で悩む方は、以下の相談先を活用できます。

【発達障害者支援センター】
全国各地に設置されており、発達障がいのある方やその家族の日常生活や仕事に関する相談を受け付けています。

​専門スタッフがアドバイスや適切な支援機関、医療機関の紹介を行っています。 ​

【発達外来のある病院】
発達外来を設置している病院では、本人だけでなく家族からの相談も受け付けています。
カサンドラ症候群の相談が可能な病院もあるため、事前に確認すると良いでしょう。 

【オンラインカウンセリングサービス】
臨床心理士などの有資格カウンセラーによるオンラインカウンセリングを利用することも可能です。
自宅から気軽に相談できるため、忙しい方や近くに相談先がない方に適しています。

【カサンドラ症候群専門のカウンセリングルーム】
カサンドラ症候群の方を専門にサポートするカウンセリングルームが存在します。
専門的な支援を受けることで、悩みの解消や心のケアが期待できます。 ​

これらの相談先を活用し、一人で悩まずに専門家のサポートを受けることで、カサンドラ症候群の改善につなげていきましょう。

まとめ

カサンドラ症候群は、発達障がいのあるお子さまとの関係に悩み、孤独や精神的な負担を感じている状態です。

こうした悩みを抱えている母親は、決して少なくありません。
一人で抱え込まず、信頼できる人に相談したり専門機関を活用したりすることで、負担を軽減させていきましょう。

自分の時間を確保し、心のケアを意識してみてください。
無理をせず自分を大切にしながら、少しずつ前向きな解決策を見つけていきましょう。

お子さまの発達障がいが気になったら「こどもデイサービスセンター なごみ」に、お気軽に相談ください

札幌市清田区里塚にある児童発達支援・放課後等デイサービス「こどもデイサービスセンター なごみ」では、発達に課題のある0歳から18歳までの児童をお預かりし、「書道・学習サポート・食育・花育・感覚統合」などを通しお子様へのサポートをおこなっています。

不安を抱えた親御さんの不安をわずかでも取り除ける場になるようサポートさせて頂きます。療育の体験をしていただくこともできますので、お近くの方は、お気軽にお問い合わせください。

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