
「学校に行きたくない」とお子さまに言われた時、どう対応するべきか迷うこともあるでしょう。不登校とは、病気が原因でない場合に、何らかの理由で学校に行かない(または行けない)状態が続くことを指します。不登校の子どもが通える施設のひとつとして、放課後等デイサービスがあるのはご存じですか。
この記事では、不登校の現状と原因に加え、不登校のお子さまに対してどのように対応すべきか、また、放課後等デイサービスの支援内容について、札幌市清田区里塚にある「こどもデイサービスセンターなごみ」の視点から解説します。
不登校のお子さまは、放課後等デイサービスを利用できる
放課後等デイサービスは、発達の特性や心の不調を抱える子を対象にした福祉サービスです。不登校の子も、一定の条件を満たすことで利用できる場合があります。
たとえば、医師から発達障害や精神的な不調の診断を受けているケースや、診断がなくても自治体が支援の必要性を認めた場合などが対象となります。
利用を希望する際は、市区町村から「通所受給者証」という証明書の発行を受ける必要があります。
子どもの状態に応じて支援の必要性を確認したうえで交付されるもので、相談支援専門員や福祉担当窓口を通して申請を進めます。
不登校の現状と課題
文部科学省の調査によると、令和5年度における小・中学校の不登校児童生徒数は約34万6千人と、前年度より約4万7千人増加しています。
不登校の原因はさまざまで、いじめや学校での負担、家庭内の問題、精神的な不調などが関係しています。子どもたちが学校に行くことが難しくなり、その結果、学びの機会を失ったり、社会とのつながりが薄くなったりすることが懸念されています。
不登校は個々の問題に見えるかもしれませんが、実際には社会全体で解決すべき問題です。
学校だけでなく、家庭や地域、そして社会全体で支援体制を整える必要があるでしょう。
参考:令和5年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果及びこれを踏まえた対応の充実について(通知)
放課後等デイサービスとは?

放課後等デイサービスは、発達に特性のある子や障がいのある子が利用できる福祉サービスです。対象年齢は小学生から高校生までとなっており、年齢や発達段階に応じた支援が行われます。
児童発達支援管理責任者が作成する個別支援計画に基づき、自立に向けた取り組みや、日常生活を豊かにするために支援しています。
厚生労働省の資料によれば、2023年度の放課後等デイサービスの利用者数は約55万7千人と、多くのお子様が通所しており、必要な支援を受けながら安心して過ごせる環境が整っています。
学習のサポート、生活リズムの安定、コミュニケーションの練習など、幅広い支援が行われており、不登校の状態にあるお子様にとっても心のケアにつながる場となることが期待されます。
不登校のお子さまに放課後等デイサービスがおすすめな理由
不登校の子どもにとって、学校に通うことが難しい状況でも、放課後等デイサービスのサポートが受けられます。おすすめの理由は以下の通りです。
居場所づくり、安心できる空間
放課後等デイサービスは、子どもたちが社会的なつながりを持ちながら、自分に合ったペースで過ごせる場です。
過度なプレッシャーを感じることなく、リラックスした状態で日常を送ることができるため、心身の負担を軽減するでしょう。
個別支援、特性に合わせた学習支援
放課後等デイサービスでは、一人ひとりの子どもの特性に合わせた支援が行われます。
発達の特性や学習のペースに合わせた個別の学習支援が行われるため、集団の授業よりも無理なく勉強を進めることができるでしょう。
学校生活は勉強が中心となるため、このような支援を受けることで、学校復帰に向けての少しずつ自信を持つことが期待されます。
放課後等デイサービスでできること

学校に通うことが難しい子どもにとって、放課後等デイサービスは日々の安心と成長を支える場所です。
学習の遅れをカバーするサポート、対人関係を築く練習、発達の特性に応じた支援など、一人ひとりの状況に合わせた支援が行われます。
ここでは、主な支援内容について紹介します。
学校以外の居場所づくり
放課後等デイサービスでは、決まったルールに縛られることなく、子どもが安心して過ごせるような環境づくりを大切にしています。
「やってみたい」「今日はゆっくりしたい」といった気持ちが尊重されることで、自分のペースで毎日を送れる場といえるでしょう。
スタッフや他の利用者との関わりが少しずつ広がっていくことで、社会的なつながりを築いていけるようになりそうです。
学習の遅れのサポート
学習に不安を抱えている子どもに対して、一人ひとりのペースに合わせて学習が進むよう、丁寧なサポートが行われます。
得意なところはさらに伸ばし、つまずいたところは焦らず一緒に振り返るような関わりで、少しずつ「勉強がわかる楽しさ」を感じられそうです。
発達課題に寄り添った適切な支援
集団のなかでのふるまいが苦手だったり、言葉や感覚の面で不安があったりする場合でも、それぞれの特性に応じた個別計画を立てます。
日常生活の中で「これならできる」という体験を積み重ねながら、少しずつ自信につなげられるでしょう。本人のペースを大切にしながら、必要に応じて専門的な視点からの支援も行われます。
親御さんも、すぐ相談できる
放課後等デイサービスでは、保護者との連携を大切にしており、日々の変化や気がかりな点も共有しながら、一緒に考えていく体制が整っています。
子どもとの関わり方についても、気軽に相談できるため、保護者の方も安心して利用することができるでしょう。
進路相談、キャリア形成支援
年齢が上がるにつれて、「この先どうしよう」と将来への不安が出てくることもあるでしょう。
放課後等デイサービスでは、子どもの興味や得意なことをもとに、将来の進路を一緒に考える機会も設けられています。
体験活動や外部とのつながりを通して、少しずつ「できること」や「やってみたいこと」を見つけていけるようなサポートがあるため、キャリア形成の支援として活用できます。
なお、札幌市清田区里塚にある児童発達支援・放課後等デイサービス「こどもデイサービスセンター なごみ」では、感覚統合療法を中心に書道や学習サポート、花育などを行っております。不登校のお子さまに対しても、心に寄り添ったケアを大切にしています。通所についてお気軽にご相談ください。
放課後等デイサービスの選び方・利用方法
放課後等デイサービスを利用する際には、子どもに合った場所を選び、安心して通える準備を整えることが大切です。
ここでは、選び方のポイントや利用までの流れ、費用面について紹介します。
放課後等デイサービスの選び方
まずは、お住まいの地域でどのような施設があるのか調べた上で、放課後等デイサービスを見学してみましょう。
見学の際は、スタッフの接し方や施設内の雰囲気、子どもたちの様子を確認すると安心です。支援内容が希望と合っているか、子どもが落ち着いて過ごせそうかも確認することが大切です。
またかかりつけ医がいる場合、病院の先生に聞いたり、市の福祉科への問い合わせもいいでしょう。
放課後等デイサービスの利用方法
放課後等デイサービスの利用方法を紹介します。
【利用までの流れ】
- 施設への問い合わせと見学予約をする
- 見学や体験、面談で支援内容や通所イメージを確認する
※受給者証の申請が必要な場合は手続きの説明を受ける場合があります。 - 子どもの発達の状態の確認、総合的に考慮・判断したうえで、利用の可否を選考が行われ、連絡を受ける
- 利用が決定した場合に契約する
※利用に必要な支給決定などがされてからの契約となります。 - 施設の利用を開始する
利用料金、助成制度
利用料は原則1割負担となっており、所得に応じた月額上限が設けられています。
おやつ代や教材費などの実費が発生することもありますが、多くの場合は比較的負担の少ない範囲での利用が可能です。
あくまでも一例のため、各施設に問い合わせてみるとよいでしょう。
『ありのまま』を受け止める場所。『こどもデイサービスセンターなごみ』が、お子さまの『これから』を応援します。

不登校のお子さまにとって、放課後等デイサービスは安心して過ごせる居場所のひとつです。
学習支援や人との関わりを通じて、自分のペースで少しずつ前に進むきっかけになるかもしれません。
札幌市清田区里塚にある児童発達支援・放課後等デイサービス「こどもデイサービスセンター なごみ」では、発達に課題のある0歳から18歳までの児童をお預かりし、「書道・学習サポート・食育・花育・感覚統合」などを通しお子様へのサポートをおこなっています。
また、不登校の状態で放課後等デイサービスに通うことで、一定の条件を満たせば学校の「出席扱い」として認められる可能性があります。
これは文部科学省が定める「出席扱い制度」に基づいており、学校外での活動が学校での出席と同等に評価される制度です。
学校以外にも「安心して通える場所がある」と感じられることは、お子さまにとっても、保護者にとっても大きな支えになります。
不安を抱えた親御さんの不安をわずかでも取り除ける場になるようサポートさせて頂きます。施設の体験をしていただくこともできますので、お近くの方は、お気軽にお問い合わせください。
なごみの療育の様子はこちらからご覧になれます。
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