中学生の不登校でも勉強はできる!おすすめの自宅学習法と進路の選び方

中学生の不登校は、勉強や進路のことなどさまざまな不安を抱えることがあるでしょう。しかし、自宅での学習方法や利用できる支援サービスを利用して、不登校の期間も将来の準備につなげることができます。

この記事では、自宅でできる勉強法や進路の選び方、保護者ができる支え方と具体的な対応について、札幌市清田区里塚にある児童発達支援・放課後等デイサービス「こどもデイサービスセンターなごみ」が解説します。

中学生の不登校|自宅でできる勉強方法

学校に通えない状況が続くと、学習の遅れや進路への不安を感じやすくなります。

しかし、大切なのは「今できることから少しずつ始めること」です。焦らず、お子様のペースで取り組める学習方法を取り入れていきましょう。

ここからは、自宅でできる勉強について詳しく紹介します。

①まずは「生活リズム」と「学習習慣」から整える

まず、自宅で勉強を始めるには、心と身体のコンディションを整えることが大切です。

朝起きる時間が遅かったり、夜の眠りが不規則だったりすると、集中力が下がりやすくなります。

たとえば、次のような過ごし方を試してみると、無理なく生活リズムを整えるきっかけになるでしょう。

  • 朝は決まった時間に起きて日光を浴びる
  • 朝食後に10分だけ机に向かってみる
  • 午前中は勉強し、午後は好きなことに集中して気分を切り替える

お子様のペースにあった過ごし方を見つけて、毎日の中に「学ぶ時間」を少しずつ取り入れていきましょう。

また、「勉強の時間」としてしまうと身構えることもあるかもしれません。「朝は10分間の静かな時間」ととらえることで、心の負担も軽くなりそうです。

少しずつ勉強する時間を増やし、「何時から何時は勉強の時間」と無理のない範囲でスケジュールを立てられるようにしていきましょう。


②無料アプリ・動画で勉強を始めてみよう

気軽に試せる動画やアプリを使って、興味のあることから始めてみるとよいかもしれません。

テキストやノートを用意して、無理なく進められる内容を選ぶと自分のペースに合わせた勉強法が見つかりそうです。

  • 動画:学校の教科書に沿った解説動画などが豊富にあり、授業を受けるような感覚で学べる
  • 学習アプリ:英単語や計算などの基礎力を、スキマ時間に手軽に練習できる

特に、クイズ形式やアニメ仕立てのものは、「楽しい」と感じながら自然に興味が湧くこともあるでしょう。

好きな教科や、少しだけ得意と感じる分野から取り組んでみると、「できた」「わかった」という感覚が芽生えやすくなります。

自信がつけば、次の学びへの大きな原動力になるでしょう。


③不登校に対応した通信教材・オンライン塾を活用する

「勉強したいけれど、どう進めたらよいかわからない」と感じているときには、通信教材やオンライン塾が心強い選択肢になることがあります。自宅にいながら学べるだけでなく、学習の進め方や不安な気持ちに寄り添ってくれるサービスも増えてきました。

以下は通信教材やオンライン塾のサポート例です。

  • スケジュールの管理や定期的な声かけなどの学習支援
  • 担任制や、チャット・電話での個別相談
  • 学習内容の報告や取り組みが、「出席扱い」や「学習証明」になる場合もある

ただ勉強を教えてもらうだけではなく、「見守ってくれる人がいる」「理解しようとしてくれる人がいる」と感じられることが多いようです。

通信教材で少しずつ慣れてきたら、週に何回かだけオンラインで先生と話してみる、という段階的な取り組み方も可能です。

自分のペースで、安心できる環境を選びながら学びを続けられると、気持ちの面でも少しずつ前向きになれるかもしれません。


④自宅学習+フリースクールや放課後等デイサービスも視野に

自宅での学習を続けながら、フリースクールや放課後等デイサービスの活用も検討してみましょう。

フリースクールは、学校のように一律のカリキュラムや時間割に縛られず、自分のペースで学べる場所です。学習障害や発達の特性があるお子様も多く通い、学習支援だけでなく、居場所づくりや対人関係の練習など多様なサポートが受けられるでしょう。

一方、放課後等デイサービスは、発達障害などの診断があるお子様を対象とした福祉サービスです。

一定の条件を満たせば、通所が学校の「出席扱い」と認められたり、高校進学に必要な「単位」として認定される場合もあります

放課後等デイサービスは学習支援に加え、創作活動やスポーツなど、多彩なプログラムを通して楽しみながら社会性を育むこともできるのが特徴です。

学校への通学が難しい場合でも、「学びや成長を続けられる場」があると知ると、前向きな気持ちになれることもあるでしょう。

 

不登校でも進路は選べる!中学生からできる準備とは

中学生の時期に不登校の経験があっても、将来の進路選択が狭まらないように、進路について考えることが大切です。

不登校の状況だと高校受験に不安を感じることも多いですが、さまざまな受験方法や学校の種類があり、自分に合った進み方を見つけることが可能です。

大切なのは早めに情報を集め、お子様のペースで準備を進めていくことです。

ここからは、高校受験の具体的な選択肢や今の学びが将来にどうつながるのかについて解説します。

高校受験はどうなる?→通信制・定時制・単位制の選択肢

不登校の期間が長い場合、全日制の高校に進むことが難しいと感じるかもしれません。

しかし、通信制や定時制、単位制高校など、通学時間や学習ペースを柔軟に選べる学校があるので、情報収集から始めましょう。

【各高校の特徴】

  • 通信制高校:レポート提出や登校日を自分のペースに合わせて調整でき、自宅中心で学べるスタイル
  • 定時制高校:午後や夜間に授業があるため、生活リズムや体調に合わせた通学が可能
  • 単位制高校:履修科目を自分で選び、必要な単位を積み重ねて卒業を目指せる仕組み

いずれのタイプも、学習スタイルや通学の頻度を自分に合った形で決められる点が特徴です。自宅学習やオンライン授業を取り入れた学校も多く、無理なく通いやすい環境が整えられています。

内申点がなくても受験できる学校はある

不登校の期間が長くなると、内申点の不足に不安を感じることがあるでしょう。

しかし、内申点だけに頼らずに受験できる高校はあります。

中には、学力試験や面接、小論文などで評価する学校もあるため、希望する進路をあきらめる必要はありません。

たとえば、私立高校の一部や通信制・単位制高校では、出願の際に内申点の提出が求められない場合もあるでしょう。

また、総合型選抜(旧AO入試)や自己推薦制度を導入している学校では、これまでの取り組みや意欲が重視されることがあります。

オープンスクールや個別相談などの機会を活用して、入試方法や求められる書類について詳しく確認してみましょう。

今の学びが「将来」にどうつながるのか

現在取り組んでいる学習が、将来につながるのかと漠然とした不安に駆られることもあるかもしれません。

しかし、自宅での学習は、無駄な経験ではありません。

動画を活用した学習や興味のあることを自分で調べる経験は、「自ら学ぶ力」を育てるきっかけになります。

また、少しずつ学習を積み重ねた経験は、高校生活やその後の進路を選択する際の土台となるでしょう。

今できることに目を向けながら、少しずつ歩みを進めていく姿勢を大切にして、未来の選択肢を広げる力を養いましょう。

保護者にできること|支え方と声かけのヒント

お子様が不登校の状態にあると、保護者の方はどのように接するべきか戸惑う場面も多いかもしれません。

お子様が前向きに学習できるように支えるためのヒントを紹介します。

「勉強しなさい」より「一緒にやってみよう」の気持ち

学習に関する声かけは、タイミングや言葉選びによってお子様の気持ちに影響するでしょう。「勉強しなさい」という言葉は、プレッシャーや否定のように伝わってしまうことも少なくありません。

「一緒にやってみよう」「わからないところは一緒に考えよう」といった声かけに変えることで、お子様の気持ちがほぐれ、学ぶことへのハードルが下がることがあります。

まずは、保護者自身がリラックスした雰囲気で接することで、柔らかな雰囲気をつくっていきましょう。

自信を持たせる関わり方

勉強に対して前向きな気持ちを育てるには、「わかった」「できた」と感じる瞬間を大切にすることがポイントです。

難しい問題を一度に解く必要はなく、簡単な問題を解いたり、少し理解が深まったときに、「よく頑張ったね」「ここがわかるようになってきたね」と声をかけることを意識しましょう。

声かけを通して、お子様が自分の努力や成長に気づき、自信を持つきっかけになります。できないところばかりを指摘すると、学習意欲が下がってしまうので気をつけましょう。

また、勉強の成果を点数や成績だけで判断せず、学習に取り組む姿勢や継続できていることを褒めることも大切です。

保護者の方が一緒にわからないところを共に考えたり、調べたりすることで安心して学習に取り組めるでしょう。

学習への不安やストレスを和らげるだけでなく、親子の信頼関係を深めることにもつながります。

行政・民間の支援サービスの活用法

学校に通うことが難しいお子様の学習や成長を支えるため、行政や民間によるさまざまな支援サービスの利用を検討してみましょう。

まずはお住まいの自治体の相談窓口に連絡し、利用可能な支援内容や条件について詳しく確認することが重要です。

たとえば、札幌市の「教育支援センター」は、不登校状況にある市立小中学校の児童生徒を対象に、仲間と共に学習や体験活動に取り組む場を提供しています。

教科の自習やものづくり、カードゲームなど、多彩な体験を通じて学校への登校意欲を高める支援を行っています。

保護者交流会や個別の教育相談を実施しているため、活用してみるとよいでしょう。

行政・民間のサービスを活用することで、お子様の学びを継続し、将来への不安を和らげながら支援を進めることができます。

参考:札幌市教育支援センター

まとめ|「今できること」から始めるのが大事

不登校が続くと勉強の遅れや将来について、不安を抱く保護者の方は多いでしょう。

まずは焦らず、お子様の気持ちに寄り添いながら、少しずつできることを増やしていくことが大切です。安心できる環境を整えると、心が回復し、勉強への意欲も高まるでしょう。

フリースクールやオンライン塾など、学校以外でも勉強を続けられる方法はたくさんあります。

また、「放課後等デイサービス」は、学校に通うのが難しいお子様が安心して過ごせる場所として利用できます。

平日の放課後や長期休暇中に通い、学習支援や生活スキルの練習、人との関わりを深める活動などが行われています。一定の条件を満たせば、学校の出席扱いになることもあるため、通所を検討してみましょう。

札幌市清田区里塚にある児童発達支援・放課後等デイサービス「こどもデイサービスセンター なごみ」では、発達に課題のある0歳から18歳までの児童をお預かりし、「書道・学習サポート・食育・花育・感覚統合」などを通しお子様へのサポートをおこなっています。

不安を抱えた親御さんの不安をわずかでも取り除ける場になるようサポートさせて頂きます。施設の体験をしていただくこともできますので、お近くの方は、お気軽にお問い合わせください。

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