不登校からの大学受験|自分らしい進学ルートと成功のための準備とは

高校で不登校の状態にあると、「大学受験は難しいのでは」と不安に感じることがあるかもしれません。学習の遅れや進路の選択肢、受験へのモチベーションなど、どこから取り組めばよいのか迷う場合も多いでしょう。

この記事では、札幌市清田区里塚にある児童発達支援・放課後等デイサービス「こどもデイサービスセンター なごみ」が、不登校を経験したお子様が大学受験に向けた学校選びや学習方法、保護者のサポートのあり方について紹介します。

不登校でも大学受験は可能?

高校で不登校の経験があっても、大学受験に向けて多様なルートが用意されています。そのため、お子様の状況や希望に合わせた進学方法を選ぶことが大切です。

まずは、大学入試の基本的なルートと不登校生のための柔軟な受験制度について解説します。

大学入試の基本ルート(一般・推薦・AO)

大学入試の主な3つの方法は以下の通りです。

1、一般入試

一般入試というのは、共通テスト(旧センター試験)や個別大学の学力試験を受ける方法です。

科目数や配点は大学・学部によって異なりますが、多くの学校では、国語・数学・英語の3科目以上を求められます。

高校3年間の学習内容が問われるため、定期的な学習計画が必要です。不登校の期間が長い場合は、自宅学習や塾、通信教育を活用して基礎力を固めましょう。

2、推薦入試(学校推薦型選抜)

推薦入試は高校からの推薦状により、大学受験を行うルートです。

推薦状は学業成績や出席状況、部活動やボランティア経験などによって評価されるようです。

学力試験の比重は低く、面接や小論文などの対策がカギとなります。不登校で出席日数が少なくても推薦条件を満たせる通信制高校もあるでしょう。

3、AO入試(総合型選抜)

AO入試は、学力試験の成績よりも、志望理由書や面接、課題の提出、活動実績を重視します。

不登校の期間に取り組んだ自分なりの学びや経験をアピールできる方法です。早めの準備と自己分析が大切で、受験校の求める人物像を理解して対策を立てるとよいでしょう。

不登校生のための柔軟な受験制度とは

不登校の経験があっても、進学をあきらめずに挑戦できる柔軟な受験制度が増えてきました。

たとえば、総合型選抜(旧AO入試)や学校推薦型選抜では、自分の学習経験や趣味、活動内容をまとめたポートフォリオが評価対象となることもあります。

また、多くの大学でオンライン面接の導入が進んでおり、体調や環境によって外出が難しい場合でも、自宅から受験が可能なケースがあります。

このように、多様な背景を持つ受験生を受け入れる制度が整いつつある今、不登校の経験を理由に進学をあきらめる必要はありません。

まずは関心のある大学について、どのような受験方法があるのか、少しずつ情報を集めてみましょう。

大学受験に向けた進学ルートの選び方

続いて、大学受験に向けて進学ルートを考える際に役立つ選択肢を紹介します。全日制の高校にこだわらず、自分に合った学び方を見つけてみましょう。

通信制・定時制高校からの受験

通信制高校は年間のスクーリング日数が少なく、出席日数のハードルが低いことが特徴です。

自宅学習やオンライン授業を組み合わせて学べるため、不登校経験者の受け皿として増加しています。

また、定時制高校は夜間に授業を行う学校もあり、働きながら学びたい方にも適しています。経済的な事情で昼間の通学が難しい場合でも通うことができるでしょう。

どちらの高校も、高校卒業資格を得たうえで大学受験に挑戦できるため、自分の生活スタイルや体調に合わせて無理なく進学を目指せる環境といえそうです。

そのため、現在、全日制に通う方は転校を検討するのも一つの方法かもしれません。

高卒認定試験経由の進学

高校を卒業していなくても「高等学校卒業程度認定試験」に合格すれば、大学受験資格を得られます。

通信制高校に通わず独学で進学を目指す場合や、高校卒業証書がない場合なども使える制度です。

試験は年に2回実施されており、すべての科目(8科目~9科目)を一度にクリアする必要はなく、数年かけて合格される方もいます。

令和6年には約1万8,000人が受験し、年間約8,000人が合格しているため、多くの人が挑戦しています。

自分のペースで学習しながら大学進学の道を開く選択肢として、考えてみましょう。

自分に合った方法を見つけるには

進学ルートを選ぶうえで大切なのは、自分の体調や生活リズム、将来の目標に合った方法を見つけることです。

通信制や定時制高校、高卒認定試験など、どのルートにもそれぞれのよさがあります。

たとえば、自宅で落ち着いて学習を進めたい場合は通信制高校や高卒認定試験が合っているかもしれません。

一方で、ある程度の生活リズムを整えながら通いたい方には、定時制高校が向いているでしょう。

どの道を選んでも、大学受験を目指すことは十分に可能です。一人で悩まず、学校の先生や支援団体、家族と相談しながら、進路について考えてみましょう。

参考:令和7年度高等学校卒業程度認定試験/文部科学省

各入試制度のメリット・デメリット

大学入試にはいくつかの制度があり、それぞれに特徴があります。不登校の経験があっても、自分に合った方式を選ぶことで進学の可能性は大きく広がります。

ここでは、一般入試・AO入試・推薦入試の特徴と、不登校生が意識しておきたいポイントを紹介します。

一般入試での注意点

一般入試は、学力試験を中心に選抜されるもっとも基本的な方法です。

出題範囲が広く、基礎から応用まで幅広い学力が求められるため、計画的な学習が欠かせません。

不登校の期間があった場合、学習の遅れや試験当日の緊張感が不安材料になることもあるため、個別指導やオンライン学習など、自分に合った学び方で準備を進めましょう。

模試を活用した実力の確認や出願までのスケジュールを逆算した対策も効果的です。

AO・推薦入試に強い不登校生の特徴

活動記録や自分の経験を重視する入試方法であるAO入試や推薦入試は、不登校の経験がある人にとって強みを活かしやすいでしょう。

特に、目標に向かって計画的に取り組める姿勢や、自分の強みを言葉で表現できることが重要です。

たとえ学校に通えなかった期間があっても、学んだことや工夫した点を具体的に話せると評価されやすいでしょう。

また、自分の言葉で自己紹介や志望理由をしっかり伝える準備を重ねられる人が、このような入試方法で合格しやすいという傾向があるようです。

ポートフォリオ・活動実績の活かし方

大学の受験では、自分の経験や活動をまとめたポートフォリオが役立ちます。

不登校の期間に取り組んだことや趣味、資格、ボランティアなど、どんな小さなことでも大切なアピールポイントになります。

ポートフォリオには、ただ成果を並べるだけでなく、「なぜその活動を選んだのか」「どんな工夫をしたのか」「その経験から何を感じたのか」など、自分の思いや成長も伝えられるとよいでしょう。

活動の内容が多様でなくても問題ありません。自分らしさを大切にし、好きなことや得意なことをしっかり伝えましょう。

受験に向けて準備することで自信がつき、自然な形で自己PRができるようになるとよいですね。

受験対策の具体的な進め方

大学受験に向けての勉強や準備は、環境ややり方を工夫することで、無理なく進めることができます。

不登校の経験があっても、自分のペースに合わせた学習方法や面接の準備など、取り組んでみたいことから始めてみましょう。

ここでは、受験対策の具体的な進め方について解説します。

学習面(オンライン・個別指導・市販教材)

大学受験に向けた学習は、自分の生活リズムや体調に合わせて進めることが大切です。

特に不登校経験がある場合は、無理なく続けられる学び方を選ぶことで、モチベーションを保ちやすくなるでしょう。代表的な学習方法を3つ紹介します。

・オンライン授業

インターネットを通じて自宅や好きな場所で授業が受けられます。

決まった時間に通学する必要がなく、体調の変化にも対応しやすいため、負担を減らしながら効率的に学べるのが魅力です。

質問や課題の提出もオンラインで完結する場合が多く、サポート体制も充実していることでしょう。

・個別指導

家庭教師や学習塾の個別指導は、苦手分野や理解度に合わせてカリキュラムを組めることが特徴です。

わからないことをすぐに質問できるので、学習のつまずきを減らし、理解を深めやすい環境かもしれません。

面談で学習計画を相談できるところも多く、自分のペースで進められます。

・市販教材

参考書や問題集など市販の教材は種類が豊富で、自分の学習レベルや志望校に合わせて選べます。

自宅で好きな時間に取り組めるため、忙しい日や体調が優れない日も無理なく学習を続けやすいでしょう。

目標に合わせて使い分けることで効果的な学習が可能です。

このように、学習方法は多様にあるため、自分に合ったスタイルで進めることが大切です。

面接対策・志望理由書の書き方

大学受験の面接や志望理由書は、自分の思いや経験を伝える重要な場です。

面接対策と志望動機の書き方について詳しく紹介します。

・面接対策

大学受験の面接は、自分の考えや経験を直接伝えられる貴重な場です。

まずは緊張を和らげるため、何度か人前で話す練習をするとよいですね。

よく聞かれそうな質問に繰り返し答えてみましょう。

特に不登校の経験については、「なぜ不登校になったのか」「その期間に何を考え、どんな行動をしたのか」「今後どう成長していきたいのか」を前向きに伝えられるよう準備することがポイントです。

ネガティブな内容だけで終わらせず、どのように乗り越えたか、工夫した点や自分の強みにつなげましょう。

また、「面接官の目を見て話す」「ゆっくりはっきり話す」「姿勢を正す」といった基本的なマナーや服装、時間管理にも気を配りましょう。

・志望理由書の書き方

志望理由書は、文章で自分の思いや目標を相手に伝える大切な書類です。

書き始める前に、なぜその大学や学部を選んだのかを明確にしましょう。

不登校の経験をふまえて、「その経験から何を学んだのか」「どんな成長があったのか」「大学で何を学びたいか」「将来どう活かしたいか」を具体的に書くと、説得力が増します。

文章は読みやすさを意識し、段落を分けて簡潔にまとめるのがポイントです。

不登校をプラスに変える自己PRとは?

自己PRでは、不登校の経験から学んだことや工夫した点、明るく伝えることを意識するとよいでしょう。その経験を自分らしさや強みとして表現できると、印象がよくなりそうです。

例文1

不登校の期間、学習面で遅れを取り戻すために、市販の参考書を使って毎日3時間の自習を続けました。特に苦手だった数学では、動画授業を活用し、理解できるまで繰り返し学びました。この自主的な学習習慣は、大学の専門的な勉強にも活かせると考えています。

例文2

不登校中は体調の波に合わせて無理をせず休みつつ、オンライン英会話を利用して英語力を高めました。限られた環境でも工夫して学び続ける力が身につき、自己管理能力が向上しました。大学でも変化に対応しながら積極的に取り組みたいと思っています。

例文3

不登校の間、地域の児童館で週1回ボランティア活動を行いました。子どもたちと接する中でコミュニケーション能力が高まり、協調性や責任感も育ちました。こうした経験を通じて、人との関わりや社会参加の大切さを実感しています。

このように自分自身で努力したことを整理したうえで、自己PR文を作ってみてくださいね。

保護者ができる3つの支援

お子様が大学受験に挑む場合、保護者の方の支えは学習面だけでなく、精神面でのケアもとても大切です。

ここでは、保護者の方のサポート方法や相談できる窓口について紹介します。

1、子どもの気持ちに寄り添うコミュニケーション

受験の準備が遅れている、周囲と比べて焦っていると感じるお子様も多いかもしれません。

そうした気持ちを否定せず、じっくり話を聞くことが大切です。

例えば、「どの科目が苦手?」「どんな勉強方法が合っていると思う?」と具体的に尋ね、お子様が自分で解決策を考えられるよう話しかけてみましょう。

親が話を聞くことで、孤独感や不安が和らげられるでしょう。自分の言葉で意思を伝える練習にもなります。

2、進路に関する情報収集とサポート体制

大学受験は日々変わる制度や入試方式の情報収集が大切です。

保護者の方がお子様と一緒に最新の情報を積極的に集めることで、安心してお子様を支えられるでしょう。

まず、学校の進路指導室や担任の先生と定期的に連絡を取り、受験日程や推薦入試の条件、面接内容などを確認することから始めましょう。

また、大学の公式サイトやオープンキャンパスにも参加し、志望校の雰囲気や入試情報を直接得ることが重要です。

さらに、地域の教育相談窓口や不登校支援センターでは、専門のスタッフが受験や進路に関する相談を受け付けています。

お子様の状況に応じて利用し、適切なサポートを受けられる環境を整えましょう。

また、保護者の方同士の情報交換や勉強会に参加することも検討するとよいかもしれません。

経験者の話を聞くことで、具体的な勉強法や受験準備のポイントを知り、お子様へのアドバイスにもつながります。

こうした情報収集と支援体制をしっかり築くことで、お子様の不安軽減と受験成功を後押しすることができそうですね。

3、相談先・支援団体の紹介

自治体ごとに、不登校や大学受験に悩む高校生とそのご家族を支える相談窓口や支援団体があるため、積極的に活用しましょう。

困ったときは一人で抱え込まず、気軽に相談することが大切です。

・札幌市若者支援総合センター(Youth+センター)

15歳から39歳までの若者を対象に、進路や就職に関する無料相談を行っています。学習支援や職業体験の紹介もあり、本人だけでなく保護者からの相談も受け付けています。

・子どもアシストセンター(札幌市子どもの権利救済機関)

学校生活の人間関係やいじめ、家庭での困りごとなど、子どもや高校生が抱えるさまざまな悩みについて相談できます。専門の相談員が秘密厳守で話を聞き、必要に応じて学校や医療機関、福祉サービスと連携してサポートを行います。

また、札幌市清田区にある「こどもデイサービスセンター なごみ」では、書道や感覚統合などの活動を通じて、学校に通いにくい若者の心身の安定を支援しています。

進学や将来に不安を感じている高校生にも寄り添いながら、一人ひとりのペースを大切にしたサポートを行っています。保護者の方にとっても、相談できる居場所のひとつとして活用をご検討ください。

札幌市:子どものための相談窓口

まとめ|「行ける」ではなく「行きたい」に向き合おう

不登校の経験があっても、一般入試だけでなく、AO入試や推薦入試、高卒認定など、状況に応じた進学ルートが選べる時代です。

大切なのは、「行けるかどうか」ではなく、「なぜ行きたいのか」ということをお子様と一緒に考え、向き合うことです。

たとえ学校に通うのが難しい時期があったとしても、その中で得た気づきや工夫が受験する際の強みになります。

保護者の方は、焦らずお子様のペースを尊重し、気持ちに寄り添ったサポートをしましょう。

家の居場所として、放課後等デイサービスを利用する選択もあります。利用状況によっては出席扱いになる場合もあり、生活リズムや人との関わりを保つきっかけにもなるでしょう。

札幌市清田区里塚にある児童発達支援・放課後等デイサービス「こどもデイサービスセンター なごみ」では、発達に課題のある0歳から18歳までの児童をお預かりし、「書道・学習サポート・食育・花育・感覚統合」などを通しお子様へのサポートをおこなっています。

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